リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

旅の空から(その2)~オランウータンに会って来た

2018年11月26日 | 日々の風の吹くまま
11月26日(月曜日)―コタキナバル(北緯5度59分)。晴れ。ゆうべ夜中近くに突然頭上のスピーカーからけたたましく警報が鳴りだして、せっかく早寝したのになあ。廊下やベランダで同じように目を覚まされた人たちの声。カレシがジーンズをはいて様子を見に行こうとしていたら、頭上から船長のアナウンスで「警報は装置の誤作動で、非常事態ではありません。現在原因を調査中です」。警報は止んだようなのでまたベッドにも繰り込んでしばらくしたら、またもやけたたましい警報。今度は同時に汽笛までが鳴り出す始末で、おいおい、町中が目を覚ましてしまうじゃないの。ま、短い3度目で誤報騒動は終わったようで、何とか眠りに戻って、起きたのはほぼ7時。今日のツアーは出発が早いので、とりいそぎフルーツ山盛り、クロワッサン2個のコンティネンタル朝ご飯。警報の話をしたら、サーバーの女性が「私はシャワーをしているところだったの」。ありゃ、これまた都合の悪い時に起きたもんだねえ。

今日のツアーは半分が野生生物公園であと半分がきのう行ったサバ州立博物館とヘリテージ村。公園まではバスで30分ほど。サバ州は石油があるせいで、コタキナバルは洗練された都会という印象で、政府の庁舎の建物はその富を誇示するような感じ。海辺沿いの公園はきれいに整理されていて、きのうの日曜日は家族連れでにぎわっていたし、やたらとショッピングモールがあるところを見ると。生活水準はけっこう高いんだろうな。バスの窓から見える住宅地域も整然としていて、前庭に車が2台、3台。(ガイドさんは「銀行が持ってるんですよ」(つまりローンで買ったもの)と笑っていたけど、ローンで買えるようになるというのも経済発展の一面ではあると思う。

さて、野生生物公園での目玉はオランウータンとテングザル。大きいのがでんと座って、無関心を装って人間を観察しているのかな。穏やかな表情が何ともいえない。テングザルはつい「見ざる言わざる聞かざる」が浮かんで来たけど、思ったよりかわいいね。近くの木の上ではテナガザルのやかましい声がよく響き渡っていた。動き回るので写真を撮るのにちょっと苦労したけど、おサルはどんなサルでもそれぞれに愛嬌があるもんだね。
   
   

   

もうひとつの行き先はきのうすでにヘリテージ村を見学したので、今日はきのうゆっくりできなかったサバ州立博物館の方に集中。ボルネオの首狩り族の展示があって、再現された家の天井からは頭蓋骨がぶら下がっていたけど、敵が頭蓋骨の数を数えて、あんまり多いと勝ち目はなさそうだとと逃げ出したんだそうな。自分たちの縄張りに侵入してい来る敵からを守るための戦略の一環だったということかな。昨日、今日となかなか学ぶことの多いツアーだった。Silver Museは午後10時コタキナバルを出港の予定。


旅の空から(その2)~コタキナバルに入港

2018年11月26日 | 日々の風の吹くまま
11月25日(日曜日)―再び南シナ海~コタキナバル(マレーシア)。晴れ。ときたま遠くの水平線に島影が浮かんで見えるだけの大海原。南に進んでいるせいか、だんだん暑くなって来ている感じがする。この先はボルネオ島の西岸に沿ってマレーシアのコタキナバル、サルタンの国ブルネイ、マレーシアのクチンと回った後は一路シンガポールへ。今日の朝食バフェは7時半からなので、プールデッキの上のジョギングトラックで朝の運動。カレシは持って来ていた運動靴に履き替えて、軽くトラック8周(1600メートル)のジョギング。おお、心臓手術後初めてのジョギング!思えば突然の心筋梗塞で救急センターに駆け込んだのがほぼ1年前の11月29日。「足慣らし程度だけど問題なしだった」とカレシ。うん、完全回復したってことだね。おめでとう。

朝ご飯のバフェでは、今日はオムレツを作ってもらって、あとはフルーツどっさりとクロワッサンやチョコパン。珍しい熱帯の果物も登場して、今日はパッションフルーツと皮がぼこぼことごっつい梨のようなアティスという果物。アティスは特に甘くもなく、水っぽくもなく、でも何かおいしい不思議な味。部屋に戻ったら、あさってブルネイに上陸するために必要な入国管理の用紙が来ていて、だいたいはパスポートを保管している船側で記入してくれているので、サンプルに従って質問項目に答えて署名するだけ。今日の正午までに5階デッキのコンシエルジュまで提出せよとのことなので、朝ご飯の後でささっと記入して、ささっと提出。洋上なので、午前中はいろんなアクティビティがあって、私たちはカテリーナ先生の楽しいイタリア語レッスンの2回目。

予備知識をばとググって見たら、ボルネオ島は何と日本のほぼ2倍の面積があって、最高峰のキナバル山は富士山よりずっと高い4095メートル強だって。コタキナバルの沖は貨物船の交通が活発で、そのうち視界に入って来たのは高層建築が並ぶ近代都市の風景。でも遠くには水際に沿って水上生活らしい家屋がびっしり。岸壁が近づいて来る頃には埠頭に民族衣装に身を固めた男女が集まって、どうやらまた歓迎演奏か踊りのキューを待っているもよう。私たちの船室のちょうど下辺りで乗降用タラップをセットする作業が進んでいて、ワタシは興味津々。作業が終わったところで黒い車から降りて来た黒い制服の男何人かがタラップをすたすた。マレーシアの入国管理官かな。
   
   
   

ツアーの参加者は船を降りて埠頭に集合とのアナウンスがあって、私たちも5階デッキのコンシエルジュのデスクでアメリカドル50ドルほどをリンギットと交換して、タラップを降りて埠頭へ。ボルネオ北部の部族の女性が手作りしたというビーズのネックレスをかけてもらって、ターミナルへ。うぅ、あっつぅい。オーブンと蒸し風呂がいっしょくたになった暑さ。でも、冷房の効いた大型バスが待っていて、ああ、助かるぅ。では観光客をやって来まぁす。