この神社の存在を知ったのは、NHKの番組「新日本風土記 明治維新への道」の中でである。
平成2年、御殿正面のスロープ工事の際に、地中から6体のお地蔵様が出土した。
その後の調査で、明治時代の神仏分離令により埋められたものだった。
こんな例はいくらでもあるだろうに、この神社をあえて取り上げた理由がよく分からなかった。
ただ、名前が面白く、どこにあるのだろうと思い調べてみると、実に不思議な神社だった。
フクロウの神社と呼ばれている。
主祭神が天日鷲命という鳥の神であることから、「不苦労」・「福老」・「福来朗」に通じるフクロウが神の使いとして崇拝されてきた。
栃木県と茨城県の県界に鎮座する神社で、参道や本殿の中央部を県境が貫いている。
参道をはさんで栃木・茨城両県の社務所があり、平常時は栃木県側の宮司のみが常駐している。
また、プラスチック製の「日本一の大フクロウ」があり、その下に「不苦労御柱」というものがある。
ここでは、苦労や悩みを頭上のフクロウに運び去ってもらい、金運や幸運を運んでもらうことを祈願する
実際にそれで、宝くじの高額当選した人や温泉を掘り当てた人がいたようで、多くの人がご利益にあずかろうと参拝に訪れるという。
意外な人気スポットだった。
山の上にあり、神社へは茨城ルートと栃木ルートがある。
どちらも狭い林道だが、栃木ルートの方が幾分広くて走りやすい。
この日は夕方からお祭りがあるようで、境内には車の数が多かった。
また、普段は閉まっている茨城県の社務所もこの日は開いていた。
最初に、「日本一の大フクロウ」を参拝。
「不苦労御柱」を木鉢で3回叩いた後、両手を押し当てて願い事をする。
願うのは、お決まりの宝くじの高額当選である。
栃木県の社務所で御朱印を依頼し、書いてもらっている間に、本殿を参拝した。
県境の大鳥居をくぐり、フクロウの石段(不苦労の石段)を登った先に本殿がある。
本日2回目の、宝くじの高額当選を祈願。
本殿の裏手に「ふくろうロード」という遊歩道が整備されており、こちらのルートで下まで降りた。
社務所に戻ると、味わいのある御朱印ができあがっていた。
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