2月9日、富山空港でレンタカーを借りて、白川郷・五箇山の合掌造り集落の観光計画をたてた。1週間前、レンタカー会社に確認したら、道路に積雪は無いという回答だったが、直前の大雪で状況は一変した。白川郷も写真でよく見る冬の景観になった。
着いたのは、10時少し前。
世界遺産に登録されてから、年間100万人を越える観光客が訪れるというが、さすがにこの時間は閑散としていた。田んぼや畑が点在する中に、聳え立つような正三角形をした合掌造り民家が並んでいる。冬は、田畑が雪で覆われるため、この独特の景観が確認しやすい反面、生活感が失われ、農村の営みが伝わってこない。
また、集落を歩いてみれば、想像していたイメージとは随分違う。
家の多くは普通の民家で、合掌造りの家の大半は商業施設になっている。
そもそも、耕地面積が少ない豪雪地帯で、最も重要な換金作物が養蚕だった。合掌造りの家は、養蚕に適した湿度に自然に調節されるという効果も持ち合わせていた。その後、養蚕が衰退すると、暮らしにくい合掌造りの家の多くが取り壊されたという。
昭和51年に、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されてから、保存活動が推進されるようになり、わずかに残った合掌造りの家が、養蚕に変わる重要な収入源になった。
昼食は、合掌造りの「白水園」でとった。有名店で、「おやじ和膳(2000円)」という熊鍋が看板料理である。はっきり言って、美味くない。熊鍋だけでなく、付け合わせの蕎麦も美味くない。「白水園」にかぎらず、すべてにおいて客単価が想定よりも高く、質が想定よりも悪い。
それでも世界遺産、なんでも受け入れるのが観光客の礼儀である。 お気に入り名盤! デクスター・ゴード:Our Man In Paris
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます