徒然なるままに 

BGMはモダンジャズ、暇つぶしの自分史

円安に対処できない日銀

2022年09月26日 | 日記・エッセイ・コラム

アメリカの8月のインフレ率は8.3%で、過去40年で最高水準を記録している。FRBは、この記録的なインフレを抑え込むために、景気後退覚悟で利上げを急ピッチで進めている。
9月21日、FOMCは0.75%の3倍速利上げを決定し、政策金利であるFF金利の誘導レンジは3.00%~3.25%に引き上げた。0.75%の利上げは3回目となったが、今回が終わりではなく、2023年も利上げを続けるという。

2022年09月22日 3.25%
2022年07月28日 2.50%
2022年06月16日 1.75%
2022年05月05日 1.00%
2022年03月17日 0.50%
2022年01月27日 0.25%

世界のほとんどの国が、アメリカと同様に利上げに踏み切っている。ところが、日銀は、日本のインフレ率は3%台、利上げの状況にないとして静観している。その結果、急速に円安が進行し、半年で円はドルに対して20%近く下落した。輸入品価格は高騰し、春先から値上げラッシュになっている。

9月22日に、政府・日銀は円安を牽制するため24年ぶりの円買い介入を実施した。その金額は過去最大の3兆6000億円規模にのぼると推計されている。
米ドルは145円90銭から140円31銭へと押し戻されたが、連休明けの26日の外為市場では再び144円まで戻ってしまった。介入の効果は早々に薄れ、3兆円をドブに捨てたような結果になっている。

リーマンショックの後、アメリカは異次元緩和を実施した。日銀は、日本は十分に緩和しているとして静観した。結果、悲劇的なほど円高になり、日本の製造業の多くが競争力を失った。生産拠点を海外に移し、国内の空洞化が加速し、貿易赤字国に転落した。今また日銀は同じ過ちを犯そうとしている。

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