徒然なるままに 

BGMはモダンジャズ、暇つぶしの自分史

脱脂粉乳とスキムミルク

2013年04月10日 | 日記・エッセイ・コラム

スーパーの乳製品売場でスキムミルクを見つけた。何故、今まで気付かなかったのか不思議だ。
特に飲みたいわけではなかったが、興味本位で購入した。
あまり味がない。蜂蜜など糖分を加味しないと、とても飲みきれない。

若い時、会社仲間と尾瀬に行ったとき、山好きの同僚がスキムミルクを持参していた。
成人男子が粉ミルクを飲むことに違和感を感じたが、彼は「スキムミルクは赤ん坊が飲む粉ミルクではなく、学校給食の脱脂粉乳と同じだ」と説明した。
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脱脂粉乳は、戦後しばらく学校給食に用いられた。学校給食に用いられたのは主にユニセフからの援助品で、戦後間もない頃の日本の食糧事情を知ったアメリカ合衆国市民の団体が、日本の子供たちの為に実行した支援だった。その後、経済成長とともに通常の牛乳に切り替わり、1970年代の終わりには学校給食から姿を消した。
そんな脱脂粉乳の評価は確定している。「栄養価は高いが不味くて臭かった」という意見が大半である。「戦争に負けたため、家畜の餌を飲まされていた」と屈辱的に捉えている人も少なくない。
冷めると表面に湯葉のような膜ができる。これだけは嫌だったが、ミルク自体は甘くて美味いと感じた。アルマイトの容器で飲んだ脱脂粉乳の味は今でも覚えているが、嫌いではなかった。
ただ、それを口に出せない雰囲気がある。

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