徒然なるままに 

BGMはモダンジャズ、暇つぶしの自分史

米だけの酒

2013年04月09日 | 日記・エッセイ・コラム

最近は、紙パックの日本酒を購入する機会が多い。瓶や缶はゴミ出しが面倒だからである。
よく買うのが、吉川晃司がCMしている黄桜の「辛口一献」で、ほぼ定番だ。
精米歩合の記載がない普通酒である。

かつて、日本酒は、特級、1級、2級というように分類されていて、級別により酒税の税率が決まっていた。名作「夏子の酒」では、「うちのお酒はいい酒なのに、値段を安くするために2級酒にしている」と悔しそうに語る場面があった。
今は、級別制度は廃止され、品質によって分類されるようになった。
吟醸酒、純米酒など品質が厳しく規定されている特定名称酒と、そうでない普通酒である。
普通酒には、特定名称酒に近いものから、混ぜ物だらけの酒もどきまで、さまざまだ。

紙パックの棚でよく見かけるのが、「米だけの酒」。
月桂冠の「米と水の酒」、白鶴の「米だけのお酒」は純米酒だが、白河銘醸の「会津磐梯山 米だけの酒」は純米酒ではない。

Pic20130308_001

「夏子の酒」にも出てきた「米ぬか糖化装置醸造法」というのがある。
米ぬかで作ったアルコールを添加しても「米だけの酒」ということになり、純米酒の中には、こっそり米ぬか添加物を使っているものも少なくないという。確かに、紙パックの特定名称酒は、きまって純米酒である。
純米酒を名乗らない「会津磐梯山 米だけの酒」は、米ぬか添加物使用を公言しているようなもので、案外正直な製品である。

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