京王百貨店新宿店の恒例イベントだが、今年は少し状況が違う。
昨年8月9日、東京駅に「駅弁屋 祭」が開店した。
北は北海道、南は鹿児島県まで全国各地の駅弁を150種が揃え、実演販売も行っている。完全に「元祖有名駅弁大会」とかぶるが、こちらには有名駅弁がいつでも食べられるという強みがある。
こうなると、このイベントの存在理由もあやしくなってくる。そんな興味もあって行ってみたが、開店前なのにすでに長蛇の列ができていた。さすがに半生紀の伝統である。
実演販売と輸送販売とがあり、駅弁の種類は圧倒的に後者が多い。
輸送販売のブース(A-0)には、大行列ができていた。狙いは、「食べくらべ四大かにめし(B-3)」、「氏家かきめし(A-4)」、「牛肉しぐれ煮(A-0)」、「母恋めし(A-0)」だったが、A-0の大行列を見て、「牛肉しぐれ煮」と「母恋めし」は断念。
「食べくらべ四大かにめし」の実演販売ブースに行ってみると、ここも最終列が分からないほどの行列である。こちらも断念、早くも計画が狂ってしまった。
衝動買いで、行列ゼロの「能登たべまっし」を購入。ひとつ買えて少し落ち着いた。
売上1位の「いかめし」のブースを見つけた。例年、大行列ができるのに、この日は数人並んでいるだけ。人気の「牛肉どまんなか」、「ひっぱりだこ飯」も行列ゼロだ。どこでも買えるものには人が集まらないということかもしれない。このあたりは、「駅弁屋 祭」の影響が出ているのかもしれない。せっかくだから、「いかめし」と「ひっぱりだこ飯」を購入した。
最後に、「氏家かきめし」に行ってみると、行列が出来ていたが我慢できるレベルだったので、並んで購入した。
会場の休憩スペースでは、買ったばかりの駅弁を食べている人が沢山いた。
温かいうちに食べられるのが、実演販売のいいところだ。さっそく、「いかめし」を食べた。
冷めると固くなって不味くなるが、温かいうちはやはり美味い。
残りは、家に持ち帰った。「氏家かきめし」が抜群に美味かった。
「中国人は冷たい弁当が売れることが理解できない」という話を聞いた。冷めても美味い調理技術は、到底中国人に理解できるものではない。フランスでは日本の弁当に魅せられて、日本の弁当箱が飛ぶように売れているらしい。
弁当は日本の偉大な食文化である。
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