世界的に株離れが進んでいる。
特に、超円高で好業績が期待できない日本株は深刻だ。リーマンショック前は、一日の取引高が3兆円を下回ると薄商いと言われたが、今は1兆円に届かない日も珍しくない。
日経平均株価は半分以下になり、6000円を超えていたソニーの株価は1000円以下になってしまった。
市場全体が不健全になり、説明できないような値動きをする。業績を下方修正しただけで、ストップ安まで売り込まれたりする。思うように値上がりしない株価が、突然半値になったりするのだから、怖くて1日も持っていられない。
安全なはずのディフェンシブ銘柄もおかしくなった。
ディフェンシブ銘柄の代表は電力株だった。
地域独占で競争相手もなく、行政と一体化し、世界一高い電気料と非難されても意に介せず、コストは全て利用者に転嫁し、およそリスクというものが存在しない。多くの企業がおこぼれにあずかり、電力会社は財界の盟主的存在だった。
ところが、福島の原発事故で状況は一変した。東京電力だけでは事態を収拾できず、国民全体に負担を負わすことになった。現状のまま存続することが許されない倒産リスクが認識されたのである。東北電力の株価チャートを見ると、こちらは事故を起こしたわけでもないのに、3.11を境に明らかに値動きが変わった。
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