徒然なるままに 

BGMはモダンジャズ、暇つぶしの自分史

父内国産馬オルフェーヴル

2012年10月15日 | 日記・エッセイ・コラム

三冠馬オルフェーヴルが凱旋門賞(G1)に挑戦し2着に惜敗した。
前走、フォワ賞(G1)には勝っているので、1999年のエルコンドルパサーと同じ結果だ。
違うのは、エルコンドルパサーが父・Kingmamboの外国産馬だったのに対し、オルフェーヴルは父・ステイゴールド、母の父・メジロマックイーンの内国産馬ということだ。

2007年まで、JRAには父内国産という分類呼称があった。父馬が日本産という意味である。
サラブレッドの生産は優秀な馬の血筋を残していくことを目的にしているが、日本では事情が違った。外国から輸入された種牡馬の産駒のほうが高く売れるために、日本の活躍馬は、引退しても種牡馬としては優遇されなかった。シンザンでさえ種付け頭数の確保に苦労したぐらいである。
そこで、日本国内における血統の発展を目的に父内国産馬を優遇する措置がとられたのである。

父内国産の道を切り開いたのが、シンザン、アローエクスプレス、トウショウボーイ。
とくに、トウショウボーイの子供ミスターシービーの三冠達成は劇的な出来事だった。秋の菊花賞のCMで、ミスターシービーの映像を流しているが、とても感慨深い。
Pic20121015

競馬をよく見たのは2000年ぐらいまで、その後はすっかり興味を失った。多分、活躍馬がサンデーサイレンスと社台と関西馬ばかりになってしまったためだろう。

競走馬は多くのハンディを背負っているほうがドラマになる。オグリキャップのドラマチックなラストランは、血統の悪さ、地方競馬出身、馬主のトラブル、酷使という背景があって、成立している。昔の競馬が面白かったのは、そんな背景を持った馬がたくさんいたからだろう。

オルフェーヴルが社台のエリート馬ではなく、父内国産馬として世に出たなら、もっと盛り上がったかもしれない。

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