読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

「神田川」見立て殺人事件 鯨統一郎 小学館文庫

2007-05-06 18:00:14 | 読んだ
「間暮警部の事件簿」の第1巻であり、私は第2巻である「マグレと都市伝説」から読んでしまったので、逆走したことになる。

本書は、全8話。
全ていわゆる「歌謡曲」の見立て殺人事件となっている。
以下の通りである。()内は私が書いて歌手名である。

第1話「神田川」見立て殺人事件(かぐや姫)
第2話「手紙」見立て殺人事件(由紀さおり)
第3話「別れても好きな人」見立て殺人事件(ロスインディオス&シルビア)
第4話「四つのお願い」見立て殺人事件(ちあきなおみ)
第5話「空に太陽がある限り」見立て殺人事件(にしきのあきら)
第6話「勝手にしやがれ」見立て殺人事件(沢田研二)
第7話「懺悔の値打ちもない」見立て殺人事件(北原ミレイ)
第8話「UFO」見立て殺人事件(ピンクレディー)
第9話「さよならをするために」見立て殺人事件(ビリー・バンバン)

全部知っている。
ということは覆面作家・鯨統一郎は同じ年代だと思える。(ということを、やはり同じ年代である泉麻人があとがきで述べている)

で、物語はまずほとんど同じ展開なのであるが、見立て殺人事件、とあるわりには、なんだかよくわからない間暮警部の「こじつけ」が多い。
それでいてそのこじつけによる犯人の認定が正解になっているのであるから、おかしい。

間暮警部という名前からさっするに、その事件解決力はマグレなのであろうか、それとも少しのことも見逃さない名探偵なのであるのか、それを決めるのは我々読者なのか、それともやっぱり筆者なのか。

そんなこともこの物語の面白さになっている、と思うのである。

しかし、この選曲からして、読者ターゲットはやっぱり我々なんだろうなあ。

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コメント
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