読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

倍賞千恵子コンサート

2006-07-13 22:39:14 | 観た、聴いた
倍賞千恵子さんのコンサートに行ってきた。
「深呼吸したら思い出した」
というサブタイトルがついている。
<合田道人>さんという人が書いた「童謡の謎」という本を土台にしたコンサートなのだそうである。

倍賞さんは163本の映画に出演したそうであるが、私が一番印象深いのは「同胞(はらから)」という映画であり、その映画の中で歌われていた歌をうたってくれないかあ、とおもっていたが今回はなく残念でした。

コンサートはピアノ1台の伴奏である。
この伴奏者が<小六禮次郎>なのである。
ええ、巧妙が辻、の音楽担当である作曲家で、ほかにも映画やいろいろな番組の音楽を担当している人です。
なんでだろう?と思いましたら、なんとこのお二人「夫婦」なんだそうであります。「ヒエーッ!」という感じですね。

さて、倍賞さんの歌ですが、これまでの印象は「清純」「澄んでいる」といった感じの正統的というか優等生的というか、そういう「うまさ」だったような気がします。もっといえば「硬い」という印象ですかねえ。

たとえば「さよならはダンスの後に」という歌は、いい歌だしうまいなあと思うのだけれど<色気>のようなものがちょっとなあ・・・という印象でした。
なんといいますか「楽譜どうり」というカンジでした。

しかし、今日聞いて、その印象はずっと昔のものなんだ、ということを強く感じました。

高音は伸びやかで清涼感に満ちていて、低音が迫力がありました。
そしてなんといっても「自由自在」というカンジで、その自由自在が技術的に裏打ちされているんだろうけれどそれは隠れていて、自然に歌われていて、それがいい塩梅にこちらに伝わってくるんです。

昔、古川緑波というひとが
「セリフは歌え、歌は語れ」
といったそうですが、まさしく、今日聞いた倍賞千恵子さんはそうでした。

それが歌と手振り身振りも自然でそれでいてカッコよくて、すばらしいなあ、と改めて思ったのでした。
コメント
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