引頭佐知(いんどうさち)の料理ブログ

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かつての生徒さんと、バッタリ。

2018年05月03日 | ときどき日記

築地の帰りは、銀座でランチが、

いつものパターン。

久しぶりに三越に行ったら

エレベータの前で呼びかける人が。

 

かつての生徒さん、寺内美和子さんでした。

ご主人が出張で不在のため里帰りとのこと。

 

 とっても熱心、且つ気働きのある生徒さん

でした。

初めての本「料理上手になる!

覚えておきたい50品」(NHK出版)の

撮影のとき、「アシスタントさんをお2人

お願いします」と言われ、

このとき迷わず美和子さんに依賴。

もうお1人も迷わず藤井由香さんに。

広島出身、中学から上京し、自由学園での

寮生活を経験した由香さん、料理はもちろん、

生活全般万能選手。後片付けのみごとさは、

「すごい」と、みんなで唸る程でした。

わたしに欠けている部分を持ち合わせている

美和子さんと由香さんが教室に在籍していたこと

本当にラッキーでした。

 

 さて、美和子さん、

撮影日は、毎回お手製のケーキを

焼いてくださってました。

前夜、生地を仕込み、毎朝4時半起きで

ケーキをホールで焼き、

こわさないように、気遣いながら

世田谷区上野毛から経堂まで、

自転車でかけつけるというパワフルさ。

 

 撮影は9日間でしたが、

「プロセス写真を多くして、その写真を

見ればつくり方がわかる本にしたい」

というわたしの意向により、ハードな

撮影になりました。

 集中力を使い果たした撮影後、

料理の後にいただくケーキにスタッフが

和んだことは言うまでもありません。

 撮影最後の日はお花のプレゼントも。

2002年、11月、16年前のこと。

わたしはまだカメラ小僧ではなく、

ケーキ、お花、3人の、全員の写真、

残しておかなかったのが悔やまれます。

 NHKスタッフのみなさんは、

「毎回、手作りケーキをいただける

撮影なんて初めて。

感心されたり、喜ばれたりでした。

 

さて、三越のエレベータ前でのこと。

男の子の肩を後ろから抱き、私に向けて、

「息子のゆうらです。

7歳の小1です」。

微笑むゆうらちゃんの目をのぞきこみ、

「ゆうら、玉子焼き好きでしょう?

こちらは、あの玉子焼きの作り方を

教えてくださったママのお料理の先生なの」。

「こんにちは」と、ゆうらちゃん。

 

取り敢えず、お茶でもと、軽食屋さんに。

10数年ぶりなので長居になるやもしれず、

「大人のおしゃべりに退屈しない?」

「本とペンがあれば、おとなしくしてます。

大丈夫です」

 

「ゆうら、ごめんなさい。

これからママと先生はお話しをするけど、

ご本を読んでてね?」

 「はい」

 

まずは「ドラえもん」を読み了え、

にっこり笑って「読んだよ」と

ママに。

「じゃ、絵を描いててね」と

A4の紙と3色(赤・緑・青)の

ボールペンを渡します。

 

こうして考える姿・表情は、美和子さんゆずり。

話しかけたり、お願いをするたびに、

肩を抱き、きちんと説明をする

美和子さん。

(スキンシップと、きちんと説明する

こと、子育てに大事なことかもしれません)。

 

現在、ヨルダン・アンマン在住。

ご主人はフランスの方です。

教室に通っていたころ、

お金を貯めてはパリにパティシエの学校に

留学していた美和子さん。

「お菓子作りは続けてるの?」

「はい、教えてほしいとも言われますけど、

成長期のこの子と過ごす時間のほうが

なにより大切だと思ってます。

主人の健康を守るのも私の仕事です」

 

三越の玄関前で別れる時、

握手をして、さよならと言ったら

「楽しかったです!」と笑い、

プロペラ機のように両手を広げて、

グルグル回り、身体でも表現して

くれました。

美和子さんは

「日本に発つ前、主人が『楽しんでおいで』と

言ってくれましたけど、

今日が最高に楽しめた日でした」。

 

 ゆうらくんの絵

1枚め。

 2枚め

 サインがデザイン的でしょう?

細かい線でぬりつぶしたのは、

わたしたちのおしゃべりが長かった

せいかもしれません。

 

 赤いめがね、赤い靴、

おそろです。

 =美和子さんから=

金曜日にアンマンに戻ったとのこと。

来週からは、ひと月ラマダンが始まり、

異教徒でも人前では飲食しないよう

言われており、大使館や病院、商店も

短縮営業。どんなことになるのか、

ドキドキしているのだとか。

侑楽ちゃんは、もうわたし名前を覚えて

くれたそう。

またいつか再会したら名前よんでくれる

のかな。もう少し、生きることにします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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