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日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

真夜中の地下鉄

2007-11-30 08:22:54 | パリ左岸
疲れ果ててアパルトマンに深夜近くに戻る。
テレビをつけるとロシアのプーチン大統領の特集を
やっていた。どんな人生をプーチンが送ってきたか、
どのように段階的に地位を手に入れたか、そして
大統領になってどのように行動してきたか。
見てたらサクセスストーリーというか、あまりに
次々と証言と場面が転換するので疲れてしまった。

12月7日から毎週金曜はメトロは深夜2時15分まで
動いているらしい。最終までも10分間の運行間隔で。
1年前から土曜の深夜運行(2時まで)というのは既に
やっていたが、これにより午前1時以降の乗客が3万人
増えたらしい。いい時代になった。タクシーを気にせず
夜遊びができる。時間がないからできないけど、そもそも。




寒空の下、ジョルジュ・ブラッサンス公園へ

2007-11-24 21:57:30 | パリ左岸
いや、ジョルジュ・ブラッサンス公園に行くことが
目的で歩いていたわけではないのだが、近くを通りかかり、
そういえば、実は一度もこの公園に行ったことがないのを
思い出し、おそるおそる入ってみた。

有名な公園の割りに、あまり人影が多くない。
パラパラと家族連れが歩いているだけ。公園の中は
坂道があったり、築山があったり、あとグラウンドが
あったりとなかなか地形に変化が飛んでいる。

目を引く看板を発見。「ブドウ畑」と「ミツバチの巣箱」。
その方向に行くと、猫の額ほどの狭い区画にむしりとられたような
ぶどう園と、巣箱が3体ほど並べられただけの養蜂場があった。
ちなみにrucheというのは巣箱それぞれをさし、巣箱の集合体は
rucherというらしい。看板の文字は後者だったし。

公園のすぐ脇には仮設古本市場。昔の雑誌なども含め
本好きがたむろしている。冬空の下、エネルギーがムクムク。

一段落した

2007-11-11 02:09:07 | パリ左岸
嵐のような一週間がさり、ようやく土曜にこぎつけた。
ここ数日間、毎日バタバタ、深夜まで残業、睡眠時間4時間とか
そんな生活。なんだかなあ。フランス人の同僚などあまりに
僕がストレスフルになっているのを見かねて、
内線電話で電話かけてきて、「respires! respires!(
落ち着いて呼吸して!)」などとのたまった。
あとに日本人の同僚からも。「疲労で、顔が普通のおじさんに
なっている」とのコメント。食事もろくに取ってなかったもんな。
などと周りにさまざまな反響を残しながら、
一週間が終わったのだった。

いや、忙しいのってよくないよね。心に余裕がなくなって、
余裕がなくなると小さいミスも増えるし、ピリピリするし・・・。
クライエントの日本人から。「○○さん(僕の名前)ってホントは
何歳なんですか?」との質問。
「結構、いってますよ」と答えると、
「35歳とか?」との返事。いやあ、来月で39歳とか
言いづらくなっちまったぜ。言ったけど。



誰がダメなやつじゃないか?

2007-10-27 15:39:11 | パリ左岸
taréという言葉がある。辞書にも意味は出ているが
どちらかというと、ある人間を指して、「ダメなやつ」とか
「欠陥のあるやつ」みたいなニュアンスだと思う。
残念なことに日常生活で非常によく耳にする。

そんでもって、今日職場の同僚のフランス人と話していたら、
ある他の同僚(もちろんその場にいない)をさして、

elle est vraiment tarée!
(あの女はホントに、欠陥人間だよ!)

と言った。そうすると、その場にいたバレリーがすかさず

Qui n'est pas taré ici?
(欠陥人間じゃない人がここにいるの?)

と大声で返していた。大笑い。
みんな同類だよ、って。

チャリンコのパリ

2007-10-25 06:18:40 | パリ左岸
昨日のフサギ病から今日は回復、新たな企画など
考え仕事先の人にメールする自分だった。自分の鬱なんて
そんなもんかよ。まあ、人間の感情すべてに言えることだが
悲しみも、憂鬱も、幸福感もどれも持続しないんだよね。

さて、パリ市が夏から始めた市営貸し自転車システム、
velibに初の死亡事故が起きたらしい。自転車を運転していた
おばさんが大型トラックに跳ねられて即死、とか。
やっぱ危ないもんね、あの自転車。パリは自転車のために
作られてないって。
などと友人から話を聞くのだった。

普通の一日

2007-10-06 07:23:07 | パリ左岸
普通だから日常生活、と呼ぶのかもしれないが
今日は普通に生活した。客の対応をして、次々
見知らぬ人と話をし、会社の同僚とも話をする。

昼過ぎに仲のいい同僚と韓国料理を近所に
食べに行く。もともと知っている店だが、
最近お昼の定食が新しくなったらしい。

夕方同僚のバレリーと仕事をしていたら、
彼女が僕のことを批判し始めた。実は今週
僕は髪にジェルをつけておらず、なんかカリメロ
みたいな、中学生のような頭になっているのだが、
それを見てなんか思い出したらしく、
「あんたたまに大人のクセに、子供みたいな
優柔不断な態度をとるでしょ」などと言い出した。
「そんなひどいこと言わなくてもいいだろ」
と別の同僚が彼女に言ったら、彼女は大声で

mais au moins j'ai rien derrière
(でも少なくとも、自分には隠し事なんかないんだから)

と言っていた。ストレートな思ったことをそのまま
口にする、バレリーらしいセリフだな、と思った。

コミュニケーション障害

2007-10-02 06:36:48 | パリ左岸
比較的仲のいいフランス人の同僚と
昼にクスクスを食べに、近所のクスクス屋に行く。
フランス語で言うとcouscousierとでもいうのかな。
アルジェリア人の親父が経営している店で
夏の間、3ヶ月ぐらい休んでいた。どうもアルジェリアに
里帰りしていろいろワインや肉など仕入れていたらしい。
昔から知っている店なんで、店に入るなり
親父と握手などする。

同僚と話していてコミュニケーション障害の話しになる。
職場のコミュニケーションが足りないため、情報がうまく
伝わらず、誰が何を考えているか分からないという。
まさにその通りだと思う。フランスって自分の思っている
ことを常に言語化して表現していかないといけないから
たとえば心の中でそっと思っていたとしても取り残されて
しまうのだ、社会や職場に。同僚は日本人の上司が
考えていることがさっぱり分からず不満らしい。
だからと言ってなんのアドバイスが僕にできるだろうか?



うれしいひとこと

2007-09-26 06:59:11 | パリ左岸
久しぶりにフランス人の友達の家に遊びに行く。
最近ぐっと冷え込んで、すっかり秋のような気候なのに
相変わらず上着も着ず、シャツ一枚で遊びに来た
僕に、「もっと着ないと風邪引くでしょ」みたいなことを言われる。
「il faut que tu sois plus couvert, sinon tu vas avoir froid」
とかそんな感じ、フランス語だと。
で、ああ、自分にもそんなこと心配して言ってくれる人間も
世界にはいるんだなあ、などと思ってちょっと感激してしまった。
まあ、見るに見かねて言ったのかもしれないが。
今日は、日本語で「頭痛」と言っても、フランス語だと
maux de têteとmigraineと二種類の単語で表され、
それぞれの違いについて少し教えてもらった。
日々勉強だよな、フランス語は。

働くということ

2007-09-13 07:14:16 | パリ左岸
口汚い言い争い、怒鳴りあい、軽蔑、
なんかで一日が過ぎてしまった。早い、時間が過ぎるのが。

今、日本側の某企業とやりとりをやっていて
フランス人グループとそれとの間に入っているのだが、
例によって争いが絶えない。もともと仕事の資料
自体フランス語で来るから、それを担当者に
頼んでフランス語に訳してもらってフランス人グループに
伝えてるんだけど。今日に限って、情報の伝達に不具合発生。
説明しにいったらフランス人グループのシェフから
その場にいて、日本側に電話をかけて通訳を命じられる。
というか、俺、通訳要員じゃないんだけど。
頼まれるがままにフランス語の通訳をさせられ、日本側の
企業のスポークマンになり、通訳なんかしたせいで
フランス人のスタッフから怒鳴られたり八つ当たりされる。
というか、俺のせいじゃないんだけど。
直接日本企業にぶつけてよ。

そのあと夕方、ひょんなことで広報担当のバレリーに
逆鱗に触れる。要するに然るべき情報が彼女に行ってなかった
だけの話なんだけど。まあ、僕の責任でもある。
でも彼女の激昂といったら尋常じゃない。
2時間近く激昂しまくり、「他人に対する尊重の欠如」とか
「6年の仕事の後退」とか、「愚の骨頂」とかとりあえず
手がつけられないくらい怒りまくる。
2時間ぐらいしてやっと怒りは収まったが、その間ずっと
僕がバレリーのなだめ役。つーか、これも仕事の一部?



21階のパリ

2007-09-02 21:35:05 | パリ左岸
高層アパートの21階に住んでいる友人のところで
パーティーがあったので、久しぶりに重い腰を上げて
出かけていく。写真は21階の眺め。パリを一望、
という感じか。暗くてどこでもいいような写真に
なってしまったが。

今週同僚に言われた言葉。

il faut apprendre à refuser.
(断ることも学ばなきゃ)

断るという行為は本当に難しいと思う。
本当、断り方にマニュアルなんかないもんな。
そもそもマニュアルなんて読まないが。


夕暮れがきれいだった

2007-08-07 06:03:51 | パリ左岸
今日は事務所内も人も少なく、
仕事の電話も日本語が多く、あまりフランス語を
喋らなかった。フランス語の記事もチラッとしか
読まなかったし。こんな日が続くとフランス語が
退化するんだよねえ、などと気が小さい自分は心配
するのであった。

午前中のひどい雨は昼過ぎにはやみ、曇り空が
ただ広がっていたパリにも街も、夕暮れ時
会社を出る夜9時ごろにはすばらしい夕焼け雲が
広がっていた。久しぶりの夕暮れ。オレンジの
空がずっと西の、デファンス方面まで続いていた。
自然現象の色彩というのはたまにはっとするほど
鮮やかで美しいもんだ。
昔、家族で阿蘇をドライブしたときに車の窓から
見た茜色の広大な空を思い出した。ああいう時間は
もう二度と来ないんだろうな。

買い物三昧

2007-08-05 05:19:42 | パリ左岸
今日は久しぶりに土曜に出勤しないでいいシフトだし、
部屋の掃除も順調に進み、昼寝をしても昏睡状態に
陥らず、午後3時過ぎには目が覚めた。これは絶好の買い物日和だ。
ソルドも今日は最終日だし。ということでアパルトマンを午後4時出発。

ソルドという言葉を聞くだけで、あの大混雑を思い出し
気分が悪くなってしまうのだが、今日は変なアレルギーも
なく、まずはモンパルナスのギャラリーラファイエット
に行ってみる。実はこのラファイエット来るの2年ぶり
ぐらい。内装も全然変わっていてメンズの服売り場が
1階に移っていた。前は地下だったのだが。
レジの前に長蛇の列。一瞬で買い物する気が失せる。
って全然、絶好調じゃないじゃん。

結局フロアを一周しただけで何も買わず(買いそうな
もんもなかったし)、ギャラリーラファイエットを出る。
エスカレーターを降りた先にHABITATがあった。
そういえば2ヶ月前に割ったまま、そのまま放置している
カラフとワイングラスを新しく買わなければ。
HABITATの食器売り場はソルドとは思えないほど、
とんでもない値段の食器が並んでいた。ワイングラス
一個がどうして7ユーロもするんだどうか?カラフも
14ユーロもしてしまったぜ。ただのガラス製品なのに。

そのあとモンパルナスのFNACに。ここも半年ぶりに
来てみるとフロアがガラッと改装して似ても似つかない
ものになっていた。CD売り場が地下に移ってるし。
最近雑誌で評判で、トリュフォーの「ピアニストを撃て」
にも登場する伝説の歌手、Boby LapointeのDVDが
新しく出たらしいので、それを探していたのだがどこにも
おいてなかった。探し方が悪かったのだろうか?


8月になった

2007-08-02 06:27:02 | パリ左岸
8月になった! パリの街もメトロも心なしか
人影が少ない。道路の渋滞もパタッとやんでしまった。
パリ・プラージュにはまだ行ってないが。

昼間、仕事の関係でフランス人のドラマーと
カフェで話をした。どう考えても彼は僕より
少し若い、もしくは同年代の兄ちゃんにしか見えないのだが、
あっちは僕をすごい若いと思ったらしく、
「君はフランス語も話せて、しかもまだ若いし」
みたいなことを連呼するからいまさら
「いやあ、結構歳いってます。あなたより歳上かも」
などと言えずにひたすら黙る。まあ、いいんだが。
ほんとに若いんだったらひたすら誇示すんだけどね。

夕方フランス人の友人と話をする。malin(賢い)という
形容詞の女性形はmaligneとなるのだが、多くの
フランス人はmalineだと思っている、との話をする。
しかもそのほうが本当は論理的なんだが。


新しいレストラン~クリスタル・ド・セル

2007-07-17 06:34:02 | パリ左岸
15区のコメルス通り近く、rue mademoselleに5週間前に
できたcristal de sel(塩の結晶)という名前のレストランに行く。

できたてホヤホヤのレストランらしく、ウェイターも
コックもなんかみんな若々しい。
実はこのレストラン、あちこちの雑誌で取り上げられている
らしく、僕もヌーベル・オプスのパリ版の紹介記事を読んで
足を運んだのだ。なんでもル・ブリストルから独立した
シェフが中心になってできたレストランらしい。

料理はスペイン産いわしとかバスク風目玉焼きとか
フランス南西部の料理が中心。美味だった!

バルバラ(2)

2007-06-26 06:23:28 | パリ左岸
バルバラの「黒い鷲」という曲だが、詞の内容は
あなたが髪をさすってくれる、だの、
あなたがこの手を取ってくれる、だのかなりロマンチックなんだが
本当はそうでもないらしい。実は近親相姦を歌ったものらしい。

父親からバルバラが受けた性的虐待を詩的に、というか
シャンソンに昇華させたらしい。
同僚のバレリーが解説してくれたんだが、バルバラの美しい歌も
シャンソンの繊細な世界もそれですべてぶっとんだ。
当時バルバラが過去の重いトラウマを本にして出版したのだが、
その本の中にはこの父親との性的関係も赤裸々につづられていた。
その思いを乗り越えて作ったのがこの曲。
って、なんかフランスぽくていいエピソードだなあ。