【フルセットで東レは岡山、日立はJTを下す】
第63回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会は4日、大阪市中央体育館で準々決勝4試合が行われた。第1、第2試合はいずれも2時間に及ぶフルセットの熱戦。プレミアリーグ3位東レと同2位岡山の注目の対戦は東レが激闘を制し、日立はJTを下した。第3試合はデンソー、第4試合はトヨタ車体が勝って4強入り。準決勝は東レ―日立、デンソー―トヨタ車体の組み合わせとなった。
東レ―岡山戦はエース同士の壮烈な打ち合いとなった。東レが迫田や高田の強烈スパイクで第1、第3セットを25―20、25―16で奪うと、岡山は福田の強打や山口の移動攻撃などで対抗し第2、第4セットを25―14、25―22で奪い返す。第4セットは序盤、東レが先行するが、岡山が途中から投入された栗原の活躍で中盤以降、徐々に引き離して勝負を最終セットに持ち込んだ。(写真㊧は激しい最終セットの攻防。スパイクを打ち込むのは岡山の福田)
第5セットは前半、東レがサーブで岡山を崩し8―4でコートチェンジ。その後、岡山は福田の強打などで9―9と追いつき、その後も1点ずつ取り合って12―12と緊迫した戦い。しかし、東レが福田をブロックで止めて14―12と引き離し、最後は15―13で逃げ切った。岡山は第3セットでセッター宮下とスパイカーの呼吸が合わない場面が数回あった。最終セットでも肝心なところで福田のタイミングが合わなかったのが残念だった。(上の写真㊨は日立―JT戦。右奥では男子準々決勝第2戦で東レを破り歓喜にわくサントリーの選手たち)
日立―JT戦は日立の江畑の活躍が光った。第1セットを20―25で取られるが、第2、第3セットを江畑のバックアタックや高橋、内瀬戸の強打で圧倒し25―14、25―17で奪取。第4セットは22―25で奪い返されるものの、最終セットは江畑のスパイクやブロックなどが決まって15―7と一方的な展開となった(写真下㊧はJTを破り準決勝進出を決めた日立のメンバー)。第4セット中、隣の男子コートではサントリー―東レがフルセットの死闘を展開。サントリーが第3、第4セットを奪い返し、さらに最終セットをジュースの末16―14で勝つと、会場内にはこの日一番の大歓声が沸き起こった。
第3試合はチャレンジリーグのデンソーがパイオニアに第2セットをジュースの末奪われたものの、セットカウント3―1で下して6年ぶりに準決勝進出。大竹のスパイクやフェイント、キャプテン井上の移動攻撃などが要所で決まった(上の写真㊨はデンソーの選手たち。ユニフォームの後ろに挟んだ鍋谷のトレードマークの床拭きタオルを石井が手でなでるような仕草)。トヨタ車体は3―0で昨年準優勝のNECに快勝した。