く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<リュウキンカ(立金花)> 直立した茎に黄金色の5弁花

2014年05月03日 | 花の四季

【ミズバショウとともに春の湿原を彩る湿生植物】

 キンポウゲ科の湿生植物。4~6月頃、まっすぐ立ち上がった花茎の先に直径2~3cmの黄金色の花を咲かせる。「立金花」の名前もその花姿から付いた。花茎は高さ20~50cm。花びらのように見えるのは萼片で、通常5枚だが時に6~7枚のものも。花期や自生地が似ているミズバショウが近くに咲いていることが多い。

 近縁の「エゾノリュウキンカ」は草丈が60~80cmにもなって花も大きく、フキに似た葉の形などから「ヤチブキ(谷地蕗)」とも呼ばれる。分布地域は東北から北海道にかけて。「ヒメリュウキンカ」はヨーロッパ~シベリア原産で、逆に花が小さく可憐なため園芸用として渡来した。「エンコウソウ」は花茎が立ち上がらず横に長く伸びて、倒れた茎の節から発根して広がる。その様子を古く「猿猴(えんこう)」とも呼ばれたテナガザルにたとえた。

 西日本でリュウキンカの群生地として有名なのが岡山県新見市哲西町の鯉が窪湿原。吉備高原の北西に位置し、300種を超える多様な湿生植物群落から「西の尾瀬」とも称されている。1980年には国の天然記念物に指定された。リュウキンカの見頃は例年5月の連休中。これに合わせ毎年5月3日に「湿原まつり」を開いており、今年も県重要無形民俗文化財「太鼓田植え」の実演などがある。

 長野県飯山市の斑尾高原沼の原湿原もちょうど今がリュウキンカとミズバショウの見頃。5月3~5日に開かれる「いいやま菜の花まつり」では会場の菜の花公園と斑尾高原をバスで結ぶ。他に長野市郊外の飯綱高原大谷池湿原、信濃町の戸隠高原古池湿原、岐阜県飛騨市宮川町の池ケ原湿原などでも毎年この時期、咲き誇るリュウキンカとミズバショウを同時に楽しむことができる。

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