く~にゃん雑記帳

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<五輪女子サッカー> なでしこ 強化試合完敗のフランスと準々決勝で再激突?

2012年07月21日 | スポーツ

【26日未明に初戦カナダ戦キックオフ、12カ国中8カ国が決勝T進出】

 大丈夫だろうか。なでしこジャパンは19日、パリで五輪前最後の強化試合をフランス代表と行ったが、0―2で敗れた。そのフランスとは五輪準々決勝で当たる可能性が高い。6月には最大のライバルと目される米国にも持ち味を発揮できず1―4で完敗している。日本は前回の2008年北京五輪で4位に終わり、あと一歩でメダルに届かなかった。五輪でのメダル獲得はそれ以来の悲願だが、最近のなでしこの戦いぶりから見て、その前に立ち塞がる強豪の壁は予想以上に厚くて高そうだ。

 女子サッカーは五輪開会式に先駆け、26日(日本時間)開幕する。12カ国が3組に分かれ、グループ総当たりで上位各2チームと、3位チームのうち上位2チームの計8カ国が決勝トーナメントに進出する。初戦のカナダ戦は26日午前1時キックオフ。その後、28日にスウェーデン戦、31日に南アフリカ戦。世界ランキング3位の日本の予選突破はほぼ間違いない。問題は第一関門の準々決勝でどこと当たり、これを突破できるかだ。

【グループステージの組み合わせ】 カッコ内は最新世界ランキング(英国のランキングはイングランドのもの)。グループE=英国(9位)、ブラジル(5位)、ニュージーランド(23位)、カメルーン(50位) グループF=日本(3位)、スウェーデン(4位)、カナダ(7位)、南アフリカ(61位) グループG=米国(1位)、フランス(6位)、北朝鮮(8位)、コロンビア(28位)

 なでしこは3月のアルガルベカップで米国を1―0で破り、26回目の対戦にして初勝利を挙げた(PK戦の末勝ったW杯は公式記録上引き分け)。決勝は3―4でドイツに惜敗したが、そのドイツは五輪に出場しない。4月のキリンチャレンジカップではブラジルに4―1で快勝、米国戦は1―1の引き分け。ここまではほぼ順調に来ていた。ところが6月のスウェーデン招待ではその米国に1―4と完敗。ワンバックとモーガンのFW2人にいいようにやられた。さらに19日のフランス戦も0―2で敗戦。いずれもロングボールで最終DFラインの裏を狙われ、得点されるケースが目立った。

【フランスに点差以上の力負け、引き締めの好材料に】

 「10回戦っても数回しか勝てないのではと心配になるくらい、目に付くのはフランスの強さばかり」。ある全国紙は観戦記にこう書いていた。日本は高さ、速さ、強さで圧倒され、わずかな好機はゴールポストを直撃した沢の一撃ぐらい。アウェーという点を割り引いても点差以上の完全な力負けだった。「なでしこはW杯で優勝したことで、各国から徹底的にマークされ〝丸裸〟にされている。W杯後、周りからチヤホヤされて、自分たちは世界一強いという〝錯覚〟が生まれているのかもしれない。W杯は力と運が味方したが、五輪では本当に力があるかどうかが試される」。知人のベテラン運動記者はこう解説してくれた。なでしこには敗戦を引きずらず、むしろチーム引き締めの好材料ととらえ五輪に生かしてほしいものだ。

 初戦で当たるカナダとの対戦戦績はこれまで3勝3分け3敗と全くのイーブン。カナダは北中米大陸予選決勝で米国に0―4と完敗したものの、先月の米国戦では0―1と善戦。代表通算137ゴールという世界屈指のFWシンクレアを擁するだけに注意を要する。ハードマン監督は昨年まで率いたニュージーランドで日本チームとも対戦しており、他の強豪国と同様、なでしこ攻略法を練っているに違いない。第2戦のスウェーデン戦は過去3勝2分け4敗だが、昨年のW杯では3―1で快勝するなど、日本にとって相性がいい。南アフリカは五輪初出場で未知の部分が多いが、個々の身体能力は高そうだ。だが組織的ななでしこのプレーを貫くことができれば問題はないだろう。

【グループ2位なら準々決勝の相手はブラジルまたは英国か】

 日本がグループステージを1位で通過すると、決勝トーナメントの準々決勝で当たるのはG組の2位チーム。G組には世界ランキング1位で、アテネ・北京に続いて五輪3連覇を狙う米国が入っている。米国が順当にグループ1位なら、日本の相手はフランスになる可能性が高い。19日の日仏戦ではスピードや高さを生かした攻撃で日本を圧倒しており、タフな試合になりそうだ。日本がグループ2位の場合、準々決勝の相手はE組2位チーム。E組には五輪2大会連続準優勝のブラジルと開催国としてシードされた英国が入っており、そのどちらかと当たる確率が高い。いずれにしても準々決勝は手ごわい相手になりそうだ。

 この準々決勝を突破できれば、悲願のメダルも見えてくる。前回08年の北京では準決勝で負け3位決定戦にも負けて4位となり、メダルに届かなかった。それから4年。体格と馬力で日本より勝る海外勢に対抗し、組織的な攻守のなでしこスタイルを築き上げてきた。その成果を再び五輪の大舞台で発揮し、W杯決勝の再現となる日米頂上決戦をもう一度見せてほしいものだ。準々決勝は8月3日、準決勝は6日、決勝は9日に行われる。

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