心の色を探して

自分探しの日々 つまづいたり、奮起したり。
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手すりがつきました

2014年09月26日 | 母のこと
5月に介護認定の調査を受けたときは 結構体調もよく 認定が下りた後になんということか 家の中で尻もちをついてしまい6月末から3ヶ月間 痛みに苦しんだ母。
最初のころは 二人とも無我夢中でなんとかこの時期を乗り越えようと必死だった。だからあれこれと考えることができず まず自分たちでなんとかしようと そればかり・・・
少し落ち着いてきた頃、ご近所さんたちが心配して 玄関に足場を持ってきてくれた。スロープのようになる手づくりの物だった。それを見ながら 家の中に手すりがあるとすごく助かるよ つけてみたら?と勧められた。
わたしも母も 手すりがあったらいいよねぇとは話していたが、それを具体的につけるという考えがあまりなかった。ご近所さんと話していて ふと思いだした。

母が以前お世話になったことのあるケアマネジャーさん。あの方に連絡をしてみたらどうかしら?
早速 連絡を取ってみた。すぐ来てくださって 色々と大変な状態を相談してみた。

専門家は違うねぇ。
すぐに立ちあがるときに助かるという手すりを持ってきてくれた。レンタルでそんなにかからない。それとやはり家の中に手すりをつけたらどうか?という話になった。さらにこれまで母が寝起きしているベッド、この高さが問題だということもわかった。手すりをつけることには賛成した母だが、ベッドを電動ベッドにすることには躊躇していた。
後で 母にもう一度 考えてもらった。これからだんだん悪くなることはあってもピンピンして元気になるということは考えられない。そのときに慌ててベッドを替えるより 今から使い方とか慣れておいたほうがいいんじゃないかと。
しばらく考えていた母だが、次の日 決めた!と言った。

実費レンタルになるけれど それでも母の身長に合わせたベッドはかなり快適な感じだった。取りつけのときには二人がかりで 手際良くやってくれた。同時に手すりも家の中から玄関先まで取りつけてくれた。先に使っていたレンタルの手すりは普段座る母専用の椅子の脇に取りつけてもらった。これもまた母にとってはすこぶる使い勝手が良かった。取りつけてもらった次の日 行ってみると、母は手持ちの厚手のハンカチ(ゴブラン織りのような)をカバーにしてつけて使っていた。
「何回も手をつけるから汚れると悪いからねぇ」と言って。
「レンタルだから汚れたら取り替えますよ。でもこれはいいですね。あったかそうで」
と若い男性職員さんに言われ まんざらでもない顔をした母。嬉しそうだ。

ベッドが電動になったせいか 手すりがずっとついたせいか 母の尻持ち以来の痛みは少しずつとれていったようだ。
それにしても 普段男性がいないせいか 職員さんたちが来るとかなり饒舌な母だ。職員さんたちがまた母の話を黙って聞いてくれる。見上げたものである。こうやってお年寄りのところを訪問しては 話を聞いてくれているのだろうなと思うと頭が下がる思いだ。
母も話を聞いてもらえるので 調子に乗ってあれこれと・・・
昨日は最後の手すり取りつけにやってきてくれた元大工?さんが終わった後 お茶を出すと、母の絵を見て誉めたものだから そこから相手のことも考えず(次の訪問先があるかもしれないのに・・・)話す 話す・・・
最後に
「いっつも男の人いないから 珍しくてさ。ついつい話が長くなって」
と言い訳しつつ 満面の笑顔で送り出した母であった。
「こんな年寄りでも男だと思ってくれるんだぁ」
とその方も笑って 帰っていった。
なんとなくほのぼのとした雰囲気で その方が行った後 出来上がった手すりにつかまりながら 満足げな顔の母を見て 頼るものを頼って これからは自分たちだけでやろうなんて思わずに相談すべきだなと強く思ったのでした。