将棋の羽生棋聖が竜王戦で勝利しました。竜王戦のタイトルを7回手にしたことになり、永世の称号が与えられます。
これで永世の称号を「名人」「「棋聖」「王位」「王座」「竜王」「王将」「棋王」と7つすべて手に入れたことになります(今年から叡王戦が入り8タイトルになりましたが、叡王戦には永世はありません)。
一つのタイトルを1回とるだけでも大変なことですが、すべてのタイトルを5回以上手に入れるというのはすごいことです。
「永世」の基準は各タイトルで違いますが、だいたい5回連続とか、10回、7回、5回タイトルをとったら称号が与えられるようです。
ところで、竜王戦の挑戦者を決める手順を見ると、「全棋士、女流棋士4名、奨励会員1名、アマチュア5名」で対局して、1名を決めるとなっています。女流棋士が入っているのには驚きました。
前から疑問に思っていたのですが、将棋のタイトル戦は男女別に行われています。スポーツならわかりますが、将棋は頭脳戦、男女を分ける必要はないと思っていました。
今回、調べて理由がわかりました。 将棋する方にとっては常識かもしれませんが・・・・・・
要するに、プロの将棋士のテストにいまだかって、女性で合格した人がいないからだそうです。そこで、女性にも将棋をしてもらいたいということで、女性専用の試験を作り、「女流棋士」というのを作ったそうです。ですから、「女流棋士」は「女性棋士」とは違います。「女性棋士」はまだ誕生していません。
●棋士になる方法
①棋士養成機関「奨励会」のテストを受ける。
奨励会の受験資格を得るだけでも大変。プロの推薦、アマチュア大会で優秀な成績をあげる。将棋が好きだけでは受けられない。
②受験。
受験者同士、奨励会の会員と対局して成績がよければ合格。試験は年に1回。合格は数名のみとのこと。アマチュア3~4段の力がないと合格しないとか。
③合格。
まず6級(アマチュアでいうと4段ぐらい)。ここから奨励会の会員(約160名)と対局して3段までになる。3段になったら3段リーグという対局をして(約30名)上位1,2位だけが棋士となれる(半年に1回)。だから年4人しか棋士になれない。 年齢制限があり、26歳までに4段にならなければ、強制退会。
以上です。棋士になるのがいかに大変かわかります。これに、まだ女性が合格してないということです。
現在、女流棋士のトップである「里見女流三冠」が、現在奨励会三段。棋士と女流棋士の両方をしているそうです。もし、里見女流が3段リーグで1,2位なれば、初の女性棋士が誕生します。しかし、年齢も25歳で、あとがないとのこと。