午前5時20分、牧ノ戸峠駐車場の空が明るくなってきました。5時40分いよいよスタートです。気温19度、空は快晴、微風。最高のマラニック日和です。こんな天気のいい九重は初めてです。
今回のメンバーは福岡から4名。熊本から3名参加。福岡組は皆萩往還250kmハギラー。みなさん速そー。ゆっくり行きましょうね。
●第1の山・沓掛山(1503m):これを一つに入れていいものか迷うが、山と書いてあるし、入れないと山に失礼。標柱だけ撮影してパス。
●第2の山・扇ヶ鼻(1698m):途中でコースを右折。しばらくアップダウンがあって丘の上に岩が見えてきた。沓掛から30分で到着。ここからの眺めは最高だった。雲海の中に涅槃像が浮かんで見えて幻想的。みんな一斉に「わーっ」と驚きの声。
●第3の山・岩井川岳(1522m):どこに山があるのかまったくわからない。K武さんから「眼下の平べったい所だよ」と教えてもらっていたので、やっとわかった。ふつうの人では場所はわからないと思う。
とりあえず下りてみることに。これが大変だった。下りの長いこと。しかも人が来ないようで、道は草で隠れてしまっており、藪こぎ状態。やっと下りて今度は山頂探し。普通一番高いところが山頂なのだが、ここはやや下った所にプレートがあった。それも20cmぐらいの小さな板。わかりずらい。
もうここへは来たくない。扇ヶ鼻から22分で到着。30分で元のコースへ逆戻り。
●第4の山・星生山(1762m):一番登りやすいすぐ横の道から登る。帰りは東方向に縦走しようとしたが、岩場でロッククライミング状態。危ないことは止めようと全一致の意見。そく来た道を折り返す。上って下りるまで28分。
ここからの景色は最高。東方向は雲海が立ちこめ、西方向は快晴で遠くは雲仙岳までも見えた。
●第5の山・肥前ヶ城(1685m):ここへの登山ルートはマップには書いてない。コースにも矢印、名前さえもない。K武さんから頂いたマップを目印にコースをはずれて右折。丘があるのでそこだろうと行くと何もない。次の丘へ。また何もない。OBSさんのGPSでもう200m先とのこと。離れたところに丘があり、そこにプレートがあった。
見つけたときはみんな大喜び。ここも誰も来ないようで、道は草だらけ。ここももう来る必要はないと思った。星生山から26分で到着。
●第6の山・久住山(1786m):久住分れを通って山頂へ。普通のカーブした登山道は行かず、直線岩登りコースを行くことに。近道とのことだったが、きついこときついこと。時間かかってもいいから楽なコースがいい。久住分れから15分で登頂。
いつもながら、ここからの景色は最高。西側は雲がかかって下界が見えなかったが、東側はよく見えた。周りの九重連山もきれいに見えた。
ここで丁度半分。時間は8時50分、9時から天気が下り坂とのこと。そういえば雲がしだいに上に上がってきているような気がする。ここで休憩する予定だったが、雲が来そうなので先を急ぐことに。
●第7の山・天狗ヶ城(1780m):この坂も相当なものです。とうとうメンバーから休憩しようとの声。みんな賛同してここで食事タイム13分休憩。久住山から18分で到着。
●第8の山・中岳(1791m):九州で一番高い山。初めて登りました。山頂には数人登山客がおられ、狭い山頂は満員。ここも上りが大変。天狗ヶ城から10分で到着。
●第9の山・稲星山(1774m):中岳から急な下りを下りて先に見える山へ。15分で到着。この時点で午前10時。スタートして4時間半しか経っていないが、もう脚がつってきた。
●第10の山・鳴子岳(1643m):ここに行くのが大変だった。道なりに進んでいたのだが絶壁に直面。道がなくなった。どうみても道がない。戻って別の道から上ってくる人に聞いたが、鳴子山は知らないとのこと。
そのとき、別の所から人が登ってきた。「あっそこに道がある」とそっちに行ってみると、道があった。その人に聞くと「白口岳から来た」と。この道だと確信して進行。正解だった。あの人に会わなかったら、ここで中止になっていたところだった。
要するに、九重はメジャーな山には親切だが、マイナーな山には道標も何にもない。晴れているときでも道を間違う。ましてガスがかかっているとき、マイナーな山に登るのは絶対しないことです(する人はK武さんぐらい)。
鳴子岳もすごかった。尾根をずっと進む。結局尾根の先端が山頂だった。その間、岩越え、藪こぎともう大変。稲星山を出て50分もかかってやっと登頂。
もうクタクタ。そろそろ脚の限界が近いようです。ここでまた10分休憩。
●第11の山・白口岳(1720m):鳴子岳を戻って分岐部に来た時、やっと戻って来たという安心感からか、右に曲がるのをまっすぐ行ってしまいました。白口岳は右に見えるのですが、目の前の中岳に行っています。これはおかしいと気づき、分岐部にもどると、右折でした。先頭を行っていたのは私でした、すいません。10分のロスタイム。分岐部から山頂まで23分。
●第12の山・立中山(1464m):最後の山ははるか眼下に見えます。平べったい山。簡単な山だ。楽勝、と思ったのもつかの間。なんと白口岳から下りる道が絶壁状態。岩場もあり、滑るし、超怖いコース。30分滑ってころんでしながらやっと下山。
もう全員クタクタ。最後の力を振り絞って目の前の小さな山(立中山)に向かいます。12分で山頂へ。最後は簡単でよかった。
12座すべて終わりました。山頂で全員と握手、万歳!6時間55分で12座制覇が終了しました。まだ12時35分。まだ時間があるからもう一山三俣山に登ろうかという提案がありましたが・・・・全員一致で否決。
このあと、法華院温泉で水浴びして、食事して20分休憩。このころから日ざしが強くなり、暑いこと。北千里は無風の炎天下砂漠状態。すごもり越を通って大曲駐車場へ。
ここから車道を牧ノ戸峠駐車場まで歩く予定でしたが、さすがハギラー族。全員走りだしました。私もゴールまで走ります。駐車場に着いたのは14時43分。9時間に及ぶ大冒険は終わりました。全員それぞれに握手お礼をして、ビールで乾杯。みんなで九重観光ホテルに行って入浴。
とてもきつかったですが、一生の思い出になるようなトレイルランでした。楽しかった、感動の連続でした。道も間違えました。藪こぎもしました。完踏できた要因は一番は天気ですが、2番目は7名のメンバーが最高だったことです。楽しいメンバーでした。また一緒にトレランしましょう。
● 食料: スタートして法華院温泉まで7時間20分。その間に飲んだ水は1.3L。1.5Lあれば足りるようです。しかし多い方がいい。食べ物はおにぎり3個は必要。甘い飴のような物もあったほうがいい。
● 累積高度: 九重12座=1790m、阿蘇五岳=1990m、九重6座=2340m、九重21座=3826m 12座より阿蘇5岳の方がきついようです。
HPは下記よりご覧ください。
http://www2.ocn.ne.jp/~astu/xa11kuju12.html