1月にY松さんと俵山に上ったとき、下山途中に「谷コース・滝あり」という小さな標識があった。そのときは、「沢を登るなんて危ないことする人がいるものだ」と思っただけで、興味はなかった。
ところが、Y松さんはとても気になったらしく、その後、1人でそのコースを探索したそうである。コースがわかったそうなので、今回一緒に連れていってもらうことにした。
普通、山頂に登るときは尾根を登ります。道も平坦ですし、岩場もあまりありませんし、ながめもいい、安全です。
それに対して谷=沢は、谷間ですので、岩は多いし、渓流が流れていることがありますので足場が濡れて滑ります。景色はまったく見えず、傾斜はとても急です。危険がいっぱいです。
ようするに、沢を登るというのは登山の邪道です。
ところが最近はその沢で渓流に腰までつかって歩いたり、ザイルを持って滝を登ったりするスポーツがあるようです。ウェットスーツ着たり、ザイル持って河の中を走るそうですが、ただ山に登るだけではもの足りないのでしょうね。
今回、生まれて初めて沢から山頂に登ってみましたが、尾根とは全然違います。渓流の岩場を手足を使って登ります。それを頂上近くまで続ける。
当然、時間は尾根よりかかりますし、疲労度も違います。
幸いなことに水が枯れていて、ほとんど流れていなかったので、助かりましたが、もしザーと音がするくらいに水量があったら、岩場は登れないと思います。ウェットスーツが必要でしょうね。
岩にはこけが生えていますので、よく滑ります。金峰山のさるすべりのように、ホイホイと登れません。つま先で踏ん張ろうものならツルっつとすべり大けがします。一つ一つ岩を確認して行かなければならないので、なかなか先に進みませんでした。
終わってすぐはもう二度と来ないと思いましたが、1日経つと「もう少し渓流の水量が増していたら、どんな川・滝になっているのだろう」と気になってきます。
人には勧められないコースですが、いつかもう一回だけ行ってみようかなという気になってきました。