かるさんのgooブログ <北国たより>

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思ったとうりです――北海道の観光産業のこと

2003-12-07 23:20:00 | インポート
いつもの年より遅い降雪でしたが、この六日~七日にかけての低気圧の接近で、とうとう本格的な雪となり、街全体が白くなりました。
これで間違いなく「ホワイトクリスマス」を迎えることができそうです。

周りが白く、それこそ純白に染まったその日に、なにやら灰色っぽく、汚れモードの雑記を書くのは気乗りがしませんが、書かない訳にはまいりません。

11月2日に書いたこの雑記、「讃岐うどんと札幌ラーメン」の題で”るみおばあーちゃん”のことと併せて「北海道の観光産業のありよう」について少し触れました。
CAFEの多くのお仲間が読んでくれたようで、折り返し感想なども寄せていただきました。

その雑記のなかで、「北海道の産業の大きな柱となっている”観光”は、それに携わる人々の心構えが不足している」と書き、追って機会を見て「一文したい」とも書きました。
その機会がこんなにも早くくるとは、まったく予定外のことでした。
それは次にようなことがあったからです。

またまた新聞記事からの話しです。
北海道新聞の12月4日付けの社会面に、以下のような記事が大きく載っておりました。


『人気の物産展、看板に偽り?』
全国各地の百貨店などで開催される「北海道物産展」で北海道銘産と言いながら

①木彫りフクロウはインド製

②「たらば蟹」は実は「アブラ蟹」

③中国産のハッカで作った「ハッカ飴」

を販売していることが関係者の証言で分かった。
これに対し――「誤解を招く・・・」と百貨店側は困惑している――

と言った内容です。

細かく書けばこんなことになります。
①木彫りのフクロウ・・・5年ほど前から人件費の安いインドで生産している。国内で作ると5~10倍の価格になるから――業者の弁

②たらば蟹・・・アブラ蟹は甘味が落ちる、ボソボソするなどで、たらばより価格が安い(素人には見分けがつかない。まして足だけならなおさらのこと)

③北見のハッカ・・・かっては多くの収量があり名産品とされたが、今はその作付けも殆んど無い。

と言うところでしょうか。

全国各地で展開する「北海道物産展」は北海道(庁)や、社団法人北海道貿易振興会などが主催しています。(各地の百貨店は客集めの為の「場所貸し」と「口銭稼ぎ」の役に過ぎません)
その振興会に約400社の業者が加盟しているそうですが、「それを管理することは不可能」と振興会自体が音を上げています。
で、結局のところ物産展に係わる百貨店や業者に文書で通知する・・・ことぐらいがせきの山です。

全国都道府県の「物産展」、例えば”大江戸老舗まつり”とか”大薩摩展”や”京都の老舗味めぐり”を覗くのは楽しいものです。
自分の故郷の、その地へ転勤したときの、旅人として訪れたときの、その時々の懐かしい想い出が、展示販売品からよみがえります。
ことさら「北海道の物産展」は、どこでも人気No.1で引く手あまたとのことです。

そう言った素朴な庶民の楽しみを「逆なで」するような今回の記事です。
北海道――せっかく授かったこの「美しい自然」です。その自然を元手にして「生業(なりわい)」を営む「観光業者」たちは平気でその美しい自然に泥を塗り、善意の人々を欺きます。そのくせ彼らは声高に言います「これからの北海道は観光にもっと力を入れねば・・・」と。
一次産業が衰退し、公共事業の量も減じるとなれば、視線はそれ以外にありません。
しかし、いみじくも今回の記事になったように「やらずぶったくり」「一期一会の精神無し」の北海道観光は、所詮一時の「あだ花」に過ぎないことを、一人々が肝に銘じるべきだと思うのですが・・・なかなかそうはなりません。

これ以上書くことの筆の重さを感じながら、今回の雑記はこれまでとします。
機会がありましたら「北海道の観光――温泉ホテル編」も書いてみたいのですが・・・。





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