kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

やるべき事は…

2008-06-29 | 陸上競技
これまでの数年間を振り返って、「今」を見つめ直した時に様々なモノが見えてきました。

今の2年生が入って来た時からひたすら「繰り返す」事を重視してきました。周りからは「力のある選手がたくさん入ってくる」と言われていますが、入って来た時のタイムだけを見たらそんなに高いレベルではありません。中学時代3年間やってきていますが、他の部活をやっていてパッと走った選手の方が速かったりします。男子で1番速くなった選手は中学時代12秒後半で今は11秒47。女子で1番速い選手は中学時代は14秒5で400は69秒(笑)。今は13秒2~3、マイルのラップは60秒台です。今年入ってきた女子は中学時代67秒台。他の女子について走っているうちに力がついてきて総体で62秒。きちんと練習をするようになっただけかもしれませんが、びっくりするくらい伸びました(笑)。2年になった時に63秒位で走ってくれたらと思っていたくらいですから予想外です。多分誰もそんなに速くなるとは思っていなかったはずです。

この2年間を見直してみるとやはり「基本的な事の繰り返し」が一番力が付くというのが分かります。強豪校がやっている練習とかトップ選手がやっている練習、技術なんかは「普通の高校生」には難しすぎますし、感覚が無い選手には「取りあえずやっておくか」という話になります。何をやっているか分からない状態では効果は上がらない気がします。「特別な選手」は何をやっても伸びます。そんな選手と巡り会う事はめったにないのでやはり「基本的な事」を繰り返す中で感覚を作っていくしかないのではと感じています。

あとは地味な「基礎練習」をどれだけ本気で取り組ませる事ができるかです。うちの選手、「力がある」と評価を受けるならこの部分ですね。多くの選手が手を抜かず地味なトレーニングをこなします。数年前は「見ていない時は手を抜こう」という雰囲気がありましたが最近はありません。ここの「力」はかなりレベルが上がって来ていると思います。

1年生が走れるようになってきた理由、これは「基礎練習の繰り返し」と「地味な練習に耐えられる『心』の強さ」ではないかと思います。全員が目指すレベルに届くなら本当の意味で戦える時が来ると思います。

「普通のチーム」です。だから基本的な事をやるしかありません。「無理だ」「馬鹿じゃないのか」と言われるかもしれませんが、女子のマイル県のトップと中国の決勝で戦うレベルを目指します。今までblogには書きませんでしたが、きちんと「目指すもの」を示したいと思います。批判を受けるかもしれませんが、「普通のチーム」でも出来る事を示したい。そう思っています。

過去を振り返り、「今」出来ること、やるべき事を見直す。大切だと思います。また、様々な方々の力を借りて力を付けたいと思います。自分だけの力でそこまでレベルを引き上げるのは難しい。「信じられる人」の力を借りながら進むべき道を進みたい。選手達の成長を身近に感じながら取り組んでいきたいと思います。

やるべき事…。それは「当たり前の事を当たり前にやる」こと。「自分達の取り組みを信じて一生懸命やる」こと。「自分が正しいと自信過剰にならず謙虚に生きる」こと。これしかありません。きちんとやるべき事をやっていき、応援してもらえるチームになりたいですね。
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ふと思い出す

2008-06-29 | 陸上競技
今のチーム事情を考えていて、ふと2年前の冬期を思い出しました。チームの気持ちを盛り上げる事ができなかった悲惨な冬期を…。

2年前、11月末に当時の2年生女子が「先生に怒られるのが嫌だ」と言って部活を辞めました。周りの友人は遊んでいるのに部活を真面目にやるのがバカらしかったのでしょう。夏休み位から完全に別の所に目が向いていて、修学旅行から帰ってあまりにも酷いので「もう練習を見ない」といって決別していました。結局それが秋のシーズンに全て出て何も得るものなく終わり。当時もきちんと話をしていたつもりですが全く響くモノがありませんでした。それが1年生(現3年生)に波及して、「本気になる」事を妨げていました。本当に悲惨な状況でした。「上級生」がしっかりしていないので「下級生」はそれなりにしか頑張れません。頑張り方の手本がないのですから…。

その上の学年、女子1人が経験者(100m16秒)で男子6人は素人。1から教える(考え方、取り組み方)状態でしたが3年生になった時にはかなりまともでした。この学年んきちんと見て2年生が育てば良かったのですが、男子の下級生は0でした。総体の1ヵ月前に他の部を辞めて入ってきましたが、甘さが目立ちきちんと「つながり」を作ることができませんでした。「上級生を見て育つ」部分が高校生は大きいですが、それが全くできませんでした。金曜日に近くの中学の先生にも言われて「確かに」と感じるものがありました。

話は戻り、2年前の冬期練習参加者が3~4人。これからどうやって練習に取り組むのか考えなさいと話したら、上級生の男子が「楽しくやりたい」と答える。落胆しましたね。様々な話をしてもこのレベルかと…。その男子はかなり手を抜くタイプでした(周囲も気付く位の)。諦めました。投げ掛けはしましたし、話も個別にしましたが伝えたいことの「本質」が伝わりませんでした。チーム状態は最悪でした。もちろん、最大の問題は「顧問の指導力不足」でしょう。批判もかなり受けました。外から見るのと内からやるのでは全く違いますからね。どんな状態だったか分かる人間は少ないと思います。

なんだかんだでその時の1年生が3年生になり引退。少しずつ成長してくれてチームの基盤を作ってくれました。大きな事です。不安定なチームでしたが、そこから「どうするべきか」を下級生は学んできたと思います。だから前の日記に書いた1年生の「基礎筋力のアップ」がしっかりとできてきているのだと。3年生2人しかいませんでしたが様々な意味で貢献してくれました。もっと早い段階から「本気になる」事を身につけさせれればもっと違った結果になっていたかもしれません。が、巡り会わせです。なかなか難しい部分でした。確かなのはこの3年間で「チームとしての基盤ができた」ということです。意識レベルもかなり上がってきています。全員とはいかないかもしれませんが随分変わってきています。

「今」を考える上でふと思い出した数年前の出来事でした…。
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