JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

モクソンアンテナ使用記

2009年11月04日 | モクソンアンテナ
 作ったばかりのモクソンアンテナ(Moxon Antenna 145MHz)を使ってみました。運用地は、仙台近郊の泉ヶ岳(標高1170m)です。この日、予報では午後から雨、不安定な天気となっていました。もともとグループ登山を予定しており、私だけ早朝始発のバスに乗って一足先に登り、山頂で合流することにしました。その間、約1時間の運用です。



 山頂到着が9時30分。設営はロッドアンテナを伸ばして、モクソンエレメントをみの虫クリップで挟むだけですから、2~3分で完了。今回は、アンテナアナライザーAA-200を持参しました。あらかじめ部屋の中で測定してベストの状態のまま設置したのですが、念のため計ってみるとSWR1.5弱に上がっていました。問題な程のレベルではないのですが、ハンディ機なので、少しでも効率的に電波を出したいところです。スキャン幅を広くとって計測してみると、共振点が上にありましたので、ロッドエレメント4本を約1センチずつ長くしてみたところ、145MHzを中心にベタ落ちとなってくれました。アンテナを回してもさほど変化なく、良好な状態です。


AA-200のおかげで短時間かつ的確に調整できました


 実は下山途中の別の場所でもQRVしたのですが、そこでもSWRグラフに変化がみられ、再調整しました。ロケーションによって、思いのほか、アンテナ特性は変化しているようです。これまでは、知らずに使っていたということだと思います。やはり移動運用の際のアンテナは、現地で再調整するのがベストですね。



 さて、調整が終わって、さっそくリグDJ-S17に接続。ワッチしてみると、仙台市近辺のローカルの信号が入る程度で、遠くの信号は特に聞こえてきません。あまり時間がないので、南方向に向けてCQを出してみました。さっそく福島県国見町モービル局から59の応答。こちらかも59。高速道路の国見サービスエリア近くからでロケーションも良く、強力な信号でした。続いて、丸森町からハンディ機同士で59-59。阿武隈川沿いを歩行中とのことで、QSBはありましたが、問題なく交信できました。柴田町モービル局からも59-59。今度は、バック方向、色麻町からかすかに応答がありました。アンテナを向けるとSがぐんぐん上がり59-59。

 次に、アンテナを北方向にしてワッチしていると、一関市(花泉町)固定局がCQを出していました。実は、この周波数は、仙台のローカル局が使用中だったのですが、花泉町までは届いていないようです。当局には、どちらも良く入感しており、アンテナの方向によって、信号の強弱が明確に表れます。アンテナを北に向けるとローカルの信号はほとんど入らなくなりました。花泉局に応答してみたところ、すぐにピックアップいただき、とりあえず、コールサインを確認してQSYをお願いしました。無指向性のアンテナだと、こういう運用は難しいところですが、このモクソンアンテナ、FB比に優れるという評価どおりの性能でした。その後、方向を北に向けたまま、こちらからCQ。岩手県藤沢町と59-59、一関市厳美町と59-57で交信できました。両局とも固定局でFBなアンテナを向けていただいたようですが、ラグチューできる程度の安定した信号でした。

 約1時間で8局と交信。天候不順の予報で山岳移動局も少なかったようです。特別遠方との交信はありませんでしたが、ヘンテナに比べて指向性が明快でわかりやすく、混信の多い山移動では有効なアンテナと思いました。また、給電部前方に比重がかかるわけですが、風で倒れることはありませんでした。コンパクトで、取り回しが楽です。今度は里山で使ってみようかと思います。


山頂付近より

予報がはずれ、午後まで天気に恵まれました


コメント
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