JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

萱ヶ崎山 仙台市太白区

2009年11月14日 | 里山 移動運用
 いつの間にか高い山には白いものが目立つようになってきました。当局にとっては、里山シーズン到来。岩岳に続き、約10ヶ月ぶりに仙台近郊の萱ヶ崎山に登ってみました。ここ数日、穏やかな天気が続き、陽だまりハイキングを兼ねての移動運用です。

 萱ヶ崎山は、晩秋から早春にかけて、年に数回は出かける馴染みの山です。QTHは仙台市太白区。市街地から西に広がる丘陵の一角で、合併前の仙台市の最高地点でもありました。標高379m。ホームからは、地下鉄とバスを乗り継いだり、JR仙山線を利用したりと、登山コースや出発時間に応じて選択が自由で、どの登山口までも1時間以内です。

 実は、鉄塔や高圧線、さらには反射板と、無線運用に影響を与えそうなものがオンパレードの山頂なのです。でも逆におもしろい伝播をすることもあるようなのです。高圧線の下ではありますが、晴れた日には蔵王連峰を眺めながらのQSOが楽しめます。


鉄塔や反射板のある山頂


南方の眺望

 この日は、午後から予定があり、朝7時40分発のバスに乗って、茂庭台団地から登ることにしました。萱ヶ崎山への直登コースです。里山の常で、登山口やコース途中に標識などはいっさいありません。

 9時前には山頂到着。さっそく無線の準備を始めました。今日もモクソンアンテナです。軽くコンパクトなのでつい使ってみようという気持ちになります。アンテナアナライザーAA-200でSWRを測定したところ、前回の岩岳で使った状態のままでバンド内1.2以下と良好でした。製作当初のとおり、ロッドエレメント4本の長さがすべて33.5センチで落着いています。






 リグDJ-S17(145MHz)に接続。まずワッチしてみると、近郊のローカル局、モービル局の他、福島県移ヶ岳移動局と西郷村固定局との交信が聞こえてきました。移ヶ岳移動局はハンディ機に15センチくらいの付属ホイップとのことでした。移ヶ岳まではここから約120Km、西郷村も栃木県境で約150Km程ありますが、どちらも52の安定した信号です。交信終了を待って呼んでみようかと思ったのですが、長話モードに入ってしまいました。VFOを回すと、今度は同じく福島県飯野町移動局のCQが強力に入感。天井山(標高532m)から50W、12エレとのこと、どうりで強いはずです。互いに59、距離約70Km。




 次に、アンテナを南に向けたまま、CQを出してみました。すぐにバック方向の東松島市モービル局からQSBを伴う応答があり、アンテナを回して59-59。続いて大崎市松山町と塩釜市固定局からも59のレポート。塩釜局に5Wにパワーを落としていただいて、指向性の実験をしてみました。当局からみて塩釜は北東ですが、山頂の反射板の影響なのか、それとも奥羽山脈の反射なのか、西(奥羽山脈方向)に向けると強くなります。バックからというのでもなさそうです。以前ここで2エレ八木を使った時も、同じような感じを受けたことがあり、どうも、この山頂特有の反射をしているようです。

 再度、南に向けてみたところ、伊達市、福島市各局と59で交信、今度は素直にビーム通りQSOができました。ハンディ機とコンパクトなモクソンアンテナでも、福島市周辺まではラグチューできる程度の交信が可能です。タイミング次第では、さらに遠方との交信の可能性もあるかと思います。この日は仙台市内、柴田町、山元町各局にも応答いただき、11局と交信。里山ですと、QSOものんびりモードになりますね。ファイナル送った後も、なかなか終りにならなかったり・・・。暖かな山頂を後に、昼前に下山。誰一人会うことのない、静かな山行でした。




山頂

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