日本裁判官ネットワークブログ
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 妻になる女性に出会って間もないころのことである。彼女と2人で明治御苑をデイトで散歩していると,池を鯉が泳いでいた。私はふと思いついて,彼女にクイズを出した。
 「クイズを出すよ。鯉の料理で一番おいしい料理はなーんだ。」と言うと,彼女は「鯉のアライかなー。鯉コクかなー。」などと言っていた。私が「クイズだよ。クイズ!」と言って,「ヒントを言うよ。味は甘くて初恋の味がするんだ。料理方法は何かの葉で焼くんだよ。」と言うと,彼女は暫く混乱していたが,その日の会話はそこで終わりクイズは宿題となった。
 その次に合ったとき,彼女は嬉しそうに「クイズが解けたわよ。」と言った。電車の中でボンヤリと考えていたときに,ふと閃いたのだそうである。 
 答は「鯉の笹焼き」である。これは「恋の囁き」と掛け詞になっている。答に気付いたとき彼女は満員の電車の中で,思わず「アッ」と声を出したと言った。彼女はこのクイズを,私の「恋の告白」ではないかと思ったそうである。
 妻はこのクイズが今でもとても気に入っているようだ。妻は25年以上も前にこのクイズの話を同期の判事補会の雑誌に書いた。このクイズも私達を結びつける一因になったと思われる。
 このクイズは,そのヒントになる話を,高校のころ同級生が話していたのを覚えていて,私がクイズに改良したものである。(ムサシ)


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