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地球温暖化対策

2008年01月27日 | あすなろ
 大寒のころらしい寒さが続く。
 寒いのが苦手な私が、この寒さになんとなくほっとするのは不思議だ。
 このところ、四季感がうすれる気候が続き、しとしと雨よりもスコールに似た雨が多くなるなど、日本が亜熱帯化するのではないかと感じさせる不気味さがある。
 
 NASAは、地球温暖化に伴って、南極の氷床が解けるペースが96年から06年の10年で1.75倍になったと発表した。
 
 折しも、ダボス会議で福田首相が、途上国の温暖化対策の経済的支援や温室効果ガスの国別総量目標を設定するなどの包括的な地球温暖化対策を発表した。EU等の厳しい削減目標に比べて、まだ後ろ向き過ぎるとの批判もあり、まったなしの温室効果ガス削減競争の時代に入った。
 
 昨年、温暖化により海中に沈みつつあるツバル諸島(ポリネシア)で生活する島民の様子と、石炭採掘によって日々の生活費を稼ぐ中国の労働者の様子と、排出権の投機的取引をするニューヨークの商人の様子を同時中継したテレビ番組があった。その中で、「神は私たちを見捨てはしない」と信じるツバルの長老の家が海水につかって行く場面は衝撃的だった。
 ゴアが制作に関与した「不都合な真実」の映画でも、温暖化に伴って、ハリケーン「カトリーナ」が猛威を振るうなどの気候変調が現実のものとなり、近い将来、地球上の多くの都市が水没する危険が迫っていることなどが生々しく描かれている。
 
 早急な地球温暖化対策が必要であることが、ようやく、多くの人々の共通の認識になってきた。
 
 石油産出で外貨を稼いでいるUAEのアブダビでも、高額な資本を投入して、太陽光発電などの技術開発を進め、低炭素化社会を実現しようとしているという。

裁判所でも冷暖房制限や、電気の消費抑制等がなされ、私たちもクールビジやウオームビジで対処しなければならなくなっている。
 私たちが文明の意味について考える良いチャンスだとも思う。
 省エネ・エコ生活もなじめばそれなりに快適である。
 星空を眺めるゆとりを持つためにも、夜間の不必要な照明は、それぞれが自覚して抑制したいものと思う。
(あすなろ)