暴挙
国連安保理で拒否権を持つロシアが隣国ウクライナに軍事侵攻を決行した。国連など屁のツッパリにもなりはしない。わが国なども結構高額の拠出金を出していることと思うが、ただ飯くらいの職員を養っているだけのこと。昔から国連というものに如何わしさを感じていたが、IOCもWHOもWTOも体裁だけで、無法者国家をのさばらすだけのために存在するようである。
わが国では、森元総理や安倍元総理などに「プーチン氏を説得しにクレムリンに出向くべきだ」の見当違いの声があったりする。これは日本のマスコミの罪で、安倍政権時代、「外交の安倍」を演出し、いかにもプーチンさんともすこぶる懇意であるように強調した。向こうは手土産やまたは御馳走に応えて、その時だけ話を合わせていたに過ぎない。
昔、池田勇人総理(1899-1965)が外遊でヨーロッパを訪問し、当時のフランスドゴール (1890-1970) 大統領などとも対談した。その時、大統領は、「日本からトランジスタラジオのセールスマンが来た」と揶揄し、池田総理は、「軍事力の無い国は、世界でまともに向き合ってくれない」と悔しがっていたという。当時のわが国はまだ経済力も十分ではなかった。そんな報道が中学生だった私の心に突き刺さっている。
池田氏の宏池会は岸田総理に至ってもリベラルとのイメージが強いが、リベラルとは表向きで、世界の外交を知る者たちにとって、武器も携えず、暗黒街に乗り込むようなことはしない。マスコミはもっと外交の真の姿を伝えるべきだ。
また、立憲民主党北海道第7区総支部支部長を務める弁護士の先生(先の衆院選に立候補して落選)は、公式ツイッターで、ロシアによるウクライナ侵攻を批判し、「憲法9条を世界に広めることこそが日本の役割」と主張したそうで、そこまではまあいいけれど、「世界的にみれば、日本は過去には、今のロシアのように加害者であったし、今はいわゆる前科者です」と、日本の過去の“戦争犯罪”を改めて強調したそうだ。中共や韓国の執拗なプロパガンダに国政に参加しようとするような人物が毒されているのも、この国の不幸だ。もっともそのレベルだから立憲民主党などに大衆の支持は得られない。
先の米国大統領選では、変えてはならない大統領を代え、日本の安倍政権終焉の際には、変えなくてはならない時に方向性を変えなかった。コロナ禍にオリンピックを止めることもできなかった。5波を招聘し死ななくても済んだ人を多数亡くすことになった。終わってみれば「(オリンピックを)やって良かった」という人も多かったが、感染して十分な治療も受けられず亡くなった人の無念は、身近な人しか知ることはない。さらに今度は札幌でまたやろうと言う。大阪万博はいいけれど、IOCの主宰するオリンピックはもう止めた方がいい。
招致に賄賂、設備や運営に多額の経費。誰が儲かるのと言えば、昔は主催国もその恩恵に預かったが、今は収支が大幅にマイナスではなかろうか。
観光大国構想も、きちんと公安体制を整えてからなら兎も角、誰でも彼でもどこからでも入れるから、後から梅毒などが蔓延したと嘆かなくてはならない。犠牲は弱いところに出る。
プーチンの暴挙は、最終的には本人がその報いを受けることになろう。自国の軍隊にさえ背かれるのではないか。