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時事散歩Ⅷ その9

2019年07月25日 | ブログ
参議院議員選挙結果

 選挙をしても「何も変わらない」。第二次安倍政権で6度目の国政選挙という。毎年選挙が行われた計算になる。衆議院選挙は総理大臣が勝手にやっていい選挙となっているようで、回数が増えているのだ。税金の無駄遣い。消費税は大手を振って10%。最も安易な増税、すなわち大企業や金持ち優遇税制を続けるのだ。

 都度の与党の勝利は国民の安倍政権支持と受け止められ、今回の結果を受けて二階幹事長など早速総裁四選を持ち出しているが、9月の党役員人事を見据えて、幹事長続投が狙いだろう。

 しかし、二階氏の親中ぶりはトランプ大統領には不評な筈。安倍首相の習近平主席への配慮もトランプさんは快く思っていないだろうから、安倍さんは幹事長を交代させるように診る。日米安保を不平等条約と見ているトランプさん。予兆はありありだが、これから日米間にも波風が立とう。安倍さんのこうもり外交でうまくゆくと思っているところが浅い。

 参議院選挙は昔からで仕方がないが、1人区が多いと政党数の多いこの国では大政党が有利なのは当たり前。野党共闘には初めから限度がある。東京選挙区など6人区では自民党は2議席。残り4議席を公明、共産、立憲、維新が分けた。もっとも公明は与党で、維新もそれに近い。この程度の分散が本来の政党間の力関係の実力。維新の松井代表は東京での一議席は大きいような発言をされていたようだが、当選の音喜多氏は、小池知事批判に始まり、区長選挙立候補などでの知名度による個人票が中心だったと思う。

 ただ、維新は神奈川でも元知事の松沢氏、比例で新党大地だった鈴木宗男氏も9年ぶりに国政に復帰を果たした。

 それにしても地方の自民党の組織は根強い。一人区で22勝10敗。そんな中、新潟では忖度議員が落選。自業自得。愛媛でも自民党は敗れた。ここらあたりに安倍政権の暗部の影響が感じられる。加計問題で、「首相案件」の証拠書類を愛媛県知事が出したところ、逆に随分と叩かれていたようだからその反発が出たものだろう。

 広島では安倍首相の怨念が勝利した。落選の溝手さんは岸田派。怨念は怨念を生むだけ。

 また岩手で4選を目指した自民党の平野氏(民主党政権復興相)も落選。自由党、民主党、無所属そして自民党へとくるくる所属を変えるのはやっぱり選挙民も支持者も舐めているとしか言えない。衆議院議員で元々の民主党から最近自民党に鞍替えした細野氏や長島氏はどう見ているだろうか。

 与党勝利という中、自民党は比例区の候補者を前回選挙より増員しながら得票総数では減少したという。有名人でも比例区で元横浜市長の中田さんや弁護士の丸山さんなども落選した。中田さんは維新から出れば良かったのではないか。

 それにしても国政選挙で投票率が50%を切るようでは、この国の民主政治に対する民度は低すぎる。その民度が今の自民党政権を支えている。もっとも野党がさらに怪しいのだから仕方がなくはある。



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