いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

修士論文、目次だけできた!@放送大学大学院

2010-12-05 | Weblog
 今日は、地元町会のモチつきに参加した後、横浜にある放送大学神奈川学習センターにむかった。月1回の大学院のゼミに出席するためだ。普段アカデミックな世界からは縁遠い生活を送っていると、月1回「勉強漬け」の5時間(午後すべてゼミ!)は、リフレッシュできる楽しい時間である。

 今日は、少し遅刻して参加。一年先輩の8期生は、いよいよ10日後が修士論文審査の締め切りである。われわれ9期生は、来年2月までに、修士論文の基礎となる研究レポートを提出しなければならない。

 ゼミでは、各自が論文の進捗状況を発表し、先輩や教授、講師からアドバイスを頂く。以下、本日の、私のレジュメである。9名いる同期生のなかでは、もう一人とブービーを争っている進捗である。反省!

基礎的自治体における首長と議会の関係についての一考察

                放送大学大学院 
                文化科学研究科 社会経営科学プログラム 
                天川ゼミ 9期生 犬伏 秀一
はじめに
1.首長と地方議会の現状と課題
2.大田区における区長と区議会の現状と課題
3.本稿の目的

第一章 二元代表制に関する先行研究
1.先行研究の概観
2.先行研究の方法、結論
3.先行研究の問題点

第二章 問題の提起
1.首長は大統領か総理大臣か
2.地方議会に与党と野党が理論上ありえるのか
3.地方議会は必要なのか(機能しているのか)

第三章 首長、地方議会に関する資料
1.入札落札率
2.予算、決算特別委員会審査時間、委員数
3.与党会派率
4.首長の出自、当選回数
5.専決件数
6.投票率

第四章 仮説の検証
上記の数値と、議会が機能しているかどうかの相関関係

第五章 結論

おわりに 首長と地方議会の適切な関係構築にむけて


(修士論文作成の現状報告)

大田区議会では、区長提案議案は必ず原案通り可決されてしまう。決算も認定、予算も原案通り可決。専決も承認。幹事長会に理事者が説明すれば、それで議案審査が終わり、というような現状が、はたして議会と言えるのだろうか。また、区民、有権者の無責任ぶりも問題である。区長、区議会選挙の投票率は5割をきるのだ。少なくとも大田区においては、二元代表制は機能していないことを痛感している。では、なぜ機能しないのか、他の自治体ではどうなのか、これが本研究の動議づけである。

このような現状の首長と議会は、はたして、全国的にあたりまえなのか。きっとそうであろう。では、それを、どう「普遍的結論」として導き出すのか。

そこで、入札落札率・予算、決算特別委員会審査時間、委員数・与党会派率・首長の出自、当選回数・専決件数・投票率などに注目して見ることにした。

仮説としては、落札率が高い(談合が疑われる95%以上)自治体は、議会が機能してないだろう。等、上記の各数値が、議会の無機能化となんらかの相関関係があるのではないかと考える。

そのうえで、地方議会の機能化のために、会派解消、起立採決の廃止(無記名電子投票)などの提案を行う。

しかしながら、地方議会は機能していない、ということにつき普遍性を証明し、客観的事実と根拠を示す方法で、頓挫しているのが実情である。

なんらかの形で活かしてみたい、と思っているのが阿久根市、名古屋市、大阪府の事例である。阿久根は議会を無視した市長に対して、住民がノーという審判をつきつけたもの。名古屋市は、首長の言うことを聞かない議会を首長がリコールの先頭にたったというもの。大阪府の橋下知事は、地域政党「大阪維新の会」を作り「翼賛議会」を作ろうとしている。民主主義と二元代表制を、より形骸化する好事例である。

参考文献
政治指標と財政支出:647市の計量分析(1985 飽戸弘・佐藤誠三郎)
革新自治体の終焉と政策変化(2001 曽我謙悟・待鳥聡史 年報行政研究)
地方議員の研究:日本的風土の主役たち(1986 村松岐夫・伊藤光利 日本経済新聞社)
分権時代の地方議会改革(2008 東京財団政策研究部)
地方政府の政策決定における政治的要因(砂原庸介 第62回財政学会)

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