いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

がんで死亡しやすい区はどこだ!@保健福祉委員会

2010-12-15 | Weblog
 今日は区議会保健福祉委員会である。お役所には様々な統計資料があるが、縦割り行政のおかげで、部局を横断的にまたがり相互利用したり、比較分析する能力と意識が欠けている。その結果、似たような調査資料を何度も違う部局が、これまた違うコンサル会社に発注し「題名だけ違う」似たり寄ったりの報告書が多数存在し、数字の関連性を精査しないから、「報告書作成」ですべての仕事が終わってしまうのだ。

 さて、今日の保健福祉委員会でも、そのような資料配布が行われた。毎月定例で配布される大田区介護保険業務状況もそのひとつであろう。3ケ月前の介護保険の介護度別認定数、施設数、サービス受給者数などが羅列されている表だ。

 例えば、要介護3と要支援2のみ他と違って100数十名が前年同月より減っているのが目立つ。これは何を意味するのか?この質問には、明確な回答がなかった。要介護3の下である要介護2が308名増加していること、要支援2より軽い要支援1の人員がやはり前年当同月より522名増加していることから、要介護3や要支援2程度は、介護度がリハによって下がる、ということはないか、という検証の報告もない。

 介護サービス受給者の一部を抽出しての報告はあるが、では、何の介護サービスを受けた、介護度いくつの受給者は、どう動いたか、という動態についての報告まない。議会は結果の「報告会」ではない。過去を検証し、施策を議論し、執行機関(お役人)に実施させる「意思決定機関」なのだ。マーケッテイング感覚の欠落した報告書には、何の意味もない。

 次に配られた「おおた健康プラン(素案)」には実に興味深い資料が転載されていた。それは「がんの予防、対策」という項目の23区々別の各がんによる標準化死亡比(人口の年齢構成比の違いを除去して死亡率を比較する指標)の一覧である。東京都の平均を100として、各区の死亡率を出したものだ。

胃がん(男性)1位 墨田区 136.4 2位 荒川区 124.3
大田区は13位で100.4

大腸がん(男性) 1位 台東区 126.9 2位 墨田区 122.0
大田区は108.3で6位

乳がん(女性) 1位 千代田区 147.6 2位 江東区 117.8 3位 墨田区 115.4大田区は98.5で14位

子宮がん(女性) 1位 墨田区 139.8 2位 新宿区 137.9 3位 江東区 122.1大田区は97.3で15位

 これは平成16年から20年の5年間の平均値だそうで、データーとしての信頼性は高いだろう。プラスマイナス5%程度は統計上の誤差とも言えるだろうが、平均値に比べ40%以上も死亡率が高いことは原因を究明する必要があるだろう。

 なぜ、墨田区が各がんでなぜ死亡率が高いのか、なぜ乳がんに限り千代田区が突出しているのか。等、データーの解析により様々な予防策が見つけられよう。ところが、その解析は、少なくとも大田区では行っていない。比較検討は、研究者の間では、当たり前の手法であると思う。

 作ることが仕事にならないよう、データー分析をよろしく頼みますぞ!

 ある政治学者の言葉:

仕事の数だけ公務員がいる訳ではない。公務員の数だけ仕事を作っているのだ。

 嗚呼!来年度税収41兆円!公務員給与(退職金、年金含む)35兆円!

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