いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

鹿島建設、建築確認前の事前着工か?@羽田

2010-12-28 | Weblog
 御用納めの今日、羽田地区の地元の方からお呼びがかかった。旧荏原製作所跡地に建築するヤマト運輸物流センターにつき、建築請負業者である鹿島建設の情報提供が悪い、というのだ。そこで、本日、説明のため鹿島建設の副所長を呼んだので立ち会って欲しいとのこと。

 羽田空港を見渡せる会議室に出向くと、地元の代議士、区長に立候補を予定している区議、都議の秘書と、そうそうたるメンバーが勢ぞろいしていた。

私が鹿島側に要望したのは、以下4点である。

1.掘削土の安全対策の徹底
2.搬入砂利、基礎材の安全性確認
3.近隣への情報公開と説明
4.建築工事への地元業者への門戸開放

 ところが、その質疑の過程で驚くべき事実がいくつかわかった。まず、建築確認がまだおりていないのに、すでに地盤改良工事と称して「掘削土」の搬出が行われていることだ。


 工程表によれば、12月下旬から「本工事」である「土工事」が開始されることになっていたが、昨日現在「建築確認」はおりていない。確認の遅れで工程に影響がないよう「地盤改良」名目の「準備工事」を着工し、「本工事」ではない、との詭弁にも聞こえる。状況によっては、建築基準法が禁ずる「事前着工」の疑いがあるとしても、今日で御用納めである。東京都に監察の依頼が出来る来春には、建築確認がおりてしまう。

 もうひとつの事実は、汚染土の搬出である。この土壌改良は、売主である荏原製作所の調査により、相当の土壌汚染があることがわかったため、その改良のため行われる。ところが、この地域での説明会では、汚染の事実も含め説明されなかったようだ。

 今日の説明では、われわれの質問により「汚染土」の搬出を認めたが、「東京都の基準」に則って処理している、との説明に終始さたのは、議会に対するお役人とそっくりである。お役人の議会説明同様の「手続きが間違っていなかった」との説明は無意味である。「事実の説明」が求められるのだ。さらに、搬出汚染土の総量は約4万立米(リューベ)を超えるとの説明もあった。

 また、心配なのは、鹿島建設東京土木支店が羽田空港D滑走路の護岸工事で、国の承認を受けていない砂利、およそ1200立米を不正に使った事件である。このことにより鹿島建設の所長、ブローカーら5名が詐欺の疑いで書類送検された。

 この工事では、「岩ずり」と呼ばれる岩を砕いた資材を使う契約であったが、横浜市の鹿島建設が施工した再開発工事現場で出た砂利が転用されたということで、国土交通省が被害届を出していた。

 今回も地盤改良工事や、土工事で大量の砂利などが現場に搬入される計画である。羽田の埋め立てとは土木と建築、支店は違うが「同じ鹿島」である。くれぐれもご注意いただきたいものだ。副所長の説明によれば、砂利などの搬入は4月からだと言うが、業界通によれば1月11日から始まるらしい。

 この現場の近くには、やっと水質が改善されつつある海老取川、それに連なる多摩川、東京湾がある。如何わしい硬材や建築廃材などが「砂利」などに混じって搬入され、地下水に浸透すれば、取り返しのつかない環境被害及ぼす。

 施主であるヤマト運輸は、公開公園の設置、保育所の付置、障害者授産施設の開設など、大企業としての社会的責任を果たそうと努力している。どうか、建築を請負う会社も、コンプライアンス(法令順守)とアカウンタビリテイ(説明責任)を果たしていただきたい、と要望したところ、1月4日からの工事再開を6日に遅らせて説明する旨約束された。

 奈須りえ議員が中心となって調査をすすめている、旧トーヨーボウル解体工事現場では、竹中土木が、とんでもない説明をし、その説明を大田区が鵜呑みにするという醜態が演じられているようだ。

 この例からも「大手だから安心」という構図は昨今は存在しない。むしろ、「大手だから余計に心配」である。

 旧臨空タウン構想の中心地である工事現場で、絶対に疑惑が生じないよう、施主、建築業者、行政、地元住民が共に情報を共有することが求められる。

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