goo blog サービス終了のお知らせ 

かぶれの世界(新)

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

基礎代謝量急降下

2012-12-08 22:37:03 | 健康・病気

10月末に帰京して以来、少しずつ運動の強度と頻度を高めてきた。週2回はジムに通い2時間エキササイズ、土曜日はバドミントン練習を2時間やる。日曜日には2度バドミントン大会に参加した。その他の日は1.0-1.5万歩歩く。ジムでのエキササイズは結果をパソコンに記録してあるので、体力がどのように変化しているか把握している。しかし、データを見るまでも無く身体の変化に気付いたことがある。発汗量が減った。

ジムに入室するとまず体重と血圧を測定し、エアロバイクで心肺機能の測定を約10分50kcalやる。その後、心拍数を40歳に設定(多分脈拍数を135に設定)して負荷をかけ1時間バイクを漕ぐ。2008年頃まではそれで700cal消費していたが、2009年には600kcal台、今年は500kcal台になった。言い換えると心拍数が上がるのでマシンが自動調整して負荷を減らしたということだ。

この1時間の自転車漕ぎではかなりの汗をかく。マラソンのように15分おきに給水するが体重が減る。気になるのが、発汗部分が顔と頭に集中していることだ。若い時は全身で汗をかいていたが、年齢とともに足から汗をかかなくなり、更に汗をかかない部分が上半身に拡がってきた。数年前は足からの発汗が少なくなったが、腕はまだ汗が湧き出していた。

ところが先月ジム通いを再開した頃は、腕からうっすら汗かく程度で大汗をかくのは頭と顔だけになっていた。同じエネルギーを消費しても汗をかかないということは、その部分の細胞が劣化し体温調整機能が低下したということだ。オイオイ、顔だけで体温調整すると言うことかい、と思わず呟いた。エネルギー効率が良くなったともいえるが、明らかに体が老化したからだ。

発汗量の減少はエキササイズ前後の体重の変化に現れた。バイキングを終えると、通常はウエート・トレーニングを約20分、15度の傾斜を30分速歩で300kcal消費してエキササイズを終える。トータル約900-1000calのエネルギー消費でかつては1.5kg体重が減ったが、最近は0.7-0.9kgしか減らなくなった。私の素人判断では、基礎代謝量が減った為だと思う。

基礎代謝量が減っても運動能力はそれ程低下したようには感じない。それどころか最近では激しい運動した翌日の筋肉の痛みを余り感じなくなった。それではと、ここのところウエート・トレーニングのグレードを上げ、毎日やる自宅前のバドミントンのフットワーク練習も厳し目にした。腰痛で用心して緩めていた負荷を1割程度上げた格好だ。

早速効果が出始めた。バイク漕ぎでは腕に汗の玉が出始めた。理屈は分らないが細胞が再活性化されつつあるのだろうか。今日のバドミントン練習ゲームでは何時もより体が動き、ペアと相手チーム巡り合せによるが勝率7割程度まで上がった。だが、練習を終え気分よくシャワーを浴びた後、恐れていた腰痛が出た。今日はその後ずっと痛い。無理をさせたら老体に直ぐにツケが回って来た。■

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

野田首相を再評価する

2012-12-04 13:34:26 | 国際・政治

民主党政権の評価が争点のベース

今日4日に衆院選が公示され、第三極は離散集合して最終的に12党、約1500人が立候補者し激しい選挙戦に突入すると予想されている。この多党化の下で争点がぼやけてきたが、経済再生・エネルギー戦略・安全保障・社会保障が争点というのが大方の見方である。

これらの争点を議論するベースとなるのが、過去3年間の民主党政権、特に野田首相をどう評価するか、であろう。鳩山首相は余りに酷くて評価するに値しない、菅首相は東北大震災・原発事故に翻弄され目ぼしい成果を出せなかった。民主党政権は財源も無いのに公約を乱発して政権をとり挫折したと酷評されている。私はそれなりの成果を出したと思う、失敗の教訓も含めて。

野田首相は別格だった

3代目の野田首相は震災後のネジレ国会という逆境を乗り越えよくやったと私は評価する。国論が割れ鋭く対立する中、大飯原発を再稼動させ今年の暑い夏のエネルギー危機を乗り切った。いまや政治的大スターの橋下大阪市長の反対すら押し切った。世論に媚びて対応を誤れば関西地区の経済は酷いダメージを受けた可能性があった。

次に人気の無い消費税増税は、3党合意を取り付け党内外の反対を押し切って法案を成立させ、一体改革の検討をスタートさせた。それがどれほど大変だったかは、首相の決断が民主党を分裂させたことでも明らかだ。「増税の前に身を切れ」と反対派を含む批判的なマスコミ報道や世論に直面しても、財政破綻から日本を救う為に断固たる姿勢を貫いた。欧州とは違うという明確なメッセージを市場に送った。これほどの脆弱な政治状況でよくやれたと海外の識者も驚いたのだ。

海外も高く評価した!?

世論に迎合し「増税の前にやることがある」と言ってバラマキばかり約束するポピュリストが目に付く政界とマスコミの中で、あえて国民に苦い薬を処方する野田首相はまことに新鮮だった。彼は並みの政治家でも首相でもない、正に国宝級だった。6月に記事「野田首相は国の宝」を投稿したのは、そんな気持ちからだ。実際、野田首相を高く評価する記事は海外にも多かった。こんなことは滅多に無い。

残念だったのは、ネジレ国会で野党の自公が政策論議より衆院解散を優先させ結果的に国会審議が進まなかったことだ。その上、与党の民主党内には政権運営に預かりたい一心で考えが異なるにもかかわらず参加した連中が驚くほど多かった。それが無ければ、もっと色々な重要なテーマに取り組めたかもと思うと残念だ。

自公解散要求と民主党内反対は表裏一体

党内反対者は従って衆院解散は絶対反対だった、自分の議席を守るのが最優先だからだ。志が全く違う。今回の選挙でも次の勝ち馬を求めて離散集合しているが、国民の見る目は厳しい。殆どは戻ってくることはないだろう。民主党は風が吹いている時に擦り寄ってきた考えの異なる政治家の集まりで、野田氏が首相になるということは即ちボロ船の船長になる運命だった。

野田首相は負けるのが分っていて、赤字国債法案と議員定数削減を条件に解散を決めた。党内反対及びその裏返しとして自公の解散要求(私は同類と見ている)と首相の潔さを対比させると、夫々の政治家としての矜持の有無を感じさせる。

再登板の機会はあるか

従って3年間の民主党政権の評価は、民主党はノー、野田首相はイエス、と言うのが私の見方だ。100人近くが離党し現在残った民主党議員も厳しい選挙戦を戦うことになる。選挙互助会目当てに散っていった人達は一時的にしろマスコミが取り上げ知名度を上げたが、残った人は全く取り上げられず目立たないという皮肉な状況にある。次は選挙民の見方が問われる。

自公や維新の勢力がどうなるか次の国政の行方を決めることになるだろう。だが、私は個人的に民主党vs元民主党の選挙結果がどうなるか、そこに選挙民の考え方を知る手がかりを見つけられるような気がする。最後に野田首相の退陣は間違いない、だが彼にはもう一度別の機会を是非与えたい。選挙民はそういうメッセージを伝えて欲しい。■

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

周回遅れの読書録12秋

2012-12-01 18:53:07 | 本と雑誌

今回は私の本としての評価とはそれ程高くはないが、それとは別に一般に知られている常識とは違う意外な、しかし何かやっぱりと感じる指摘をしてくれる本の読書をお勧めしたい。それは厚いハードカバー本のような立派な見てくれはないが、著者の気持ちが伝わってくる本でもある。

NHKと朝日新聞という日本を代表するニュースメディアが、表に出て我々の目に触れる記事の裏側で、管理者や経営者が望む報道のあり方と現場とのぶつかりを生々しく描いた「日本の組織ジャーナリズム」(川崎泰資他)は、組織内の権力と責任の取り方などが普通の会社のように意外に古くさい体質が見えてくる。

今月中に予定されている衆院選では新党が乱立し、多くの新しい政治家が誕生するはずだ。彼ら政治家がどういうプロセスで選ばれ候補者となるか、その結果としてどういう性格の政党が出来るのか、日本と欧米を比較調査したものが「誰が政治家になるのか」(吉野他)。我々はテレビタレントや世襲候補などが候補者となる選ばれ方にもっと注目すべきと問題提起してくれる。

EUメルトダウン」(浜矩子)は欧州の財政危機を戦後に遡り分りやすく構造的に解説した入門書として読み、その後「財政再建は先送りできない」(井堀利宏)を読んで日本の危機的な財政赤字が長年に亘って放置される問題の詳細を読むことをお勧めしたい。2001年の財政赤字が666兆円だったのが遠い昔、いまだに毎年赤字が加速度的に積み上がっている異常さに改めて驚く。

絶対帰還」(Cジョーンズ)は読み物として面白い。コロンビア号が大気圏突入に失敗後原因追求の為スペースシャトルの運行が停止され、宇宙船に取り残された3人の宇宙飛行士が無事地球に生還するまでを克明に描いた物で、冒険物語ではないが夫々の心理描写と船内生活が面白い。

2.0論憲の時代 毎日新聞社論説室 2003 日本評論者 憲法改正に関る議論を、前文から権利・公と私・教育・政治システム・財政・司法・安全保障・社会保障など全領域にわたり論点を整理紹介したもの。底が浅く面白味は無いが論点が網羅されており憲法改正議論の入門書となる。

2.5日本の組織ジャーナリズム 川崎泰資・柴田鉄治 2004 岩波書店 著者は自衛隊海外派兵や有事法制が戦前の日本へ逆戻りというような立場をとり、私には政府批判が一方的と感じる。朝日は「非軍事に徹する普通の国とは違う日本」を目指してきたと明言、それがアフガン攻撃を容認したと批判する戦後民主主義の残滓を感じた。しかし、朝日新聞が上に行くほど責任を取らない、社外権力には強いが社内権力には弱い体質、沖縄返還密約漏洩事件の変質など興味深い。

2.0+誰が政治家になるのか 吉野・今村・谷藤 2001 早稲田大学出版部 誰がどういう経過を経て政治家になるのか、その結果どういう性格の政治集団が構成されるか、日英独伊米の状況を調査したもの。調査は表面的で比較されてなく物足りないが、それでも日本の特異性が理解できる。

2.0+EUメルトダウン 浜矩子 2011 朝日新聞出版 欧州危機を生い立ちからギリシャ危機、PIIGSに波及するまでやさしく解説したもの。明らかにやっつけ仕事だが、それでも著者の経験と洞察力で一定の水準に達した内容で欧州危機の理解に役立つ。内容とは別に著者の切れ味の良い皮肉と比喩がポンポン出てきて読んでいて面白い。

2.5-財政再建は先送りできない 井堀利宏 2001 岩波書店 最初見慣れない文体や用語が出てきて難解だったが、慣れて来ると今最大の政治課題である「税と社会保障の一体改革」のあるべき姿を正攻法で説いたもので、著者のぶれない姿勢を感じさせる佳作だ。橋本構造改革と不況の関係は景気循環の一局面と断じ、連立政権の先送り現象、年金の世代間格差解消提案、公共事業の社会保障化、地方分権化、目的税の功罪など10年以上前の指摘が今も残っている。2001年の財政赤字666兆円が20121000兆円を超え、債権の見通しはいまだ不透明だ。

1.5アメリカ極秘公電漏洩事件 原田武夫 2011 講談社 話題になったウィキリークスが暴露した大量の米公電を読み解いて、著者特有の解釈(陰謀史観といわれる)で米国のたくらみを解き明かす内容。偶然と偶然を「余りにも美しすぎる偶然」と言う乱暴な論理で結びつけて陰謀説を展開する内容にはついて行けない。だが外交官の経験から来る知見に多少は納得する所もある。

2.0+「談合業務課」 鬼島紘一 2005 光文社 大林組の元社員の著者が、国鉄清算事業団用地の売却で内部情報を得て落札した経緯を暴露したNF。初めは際物かと思ったが、汐留の入札に大林組が勝利した経緯は劇的で迫力がある。ゼネコンが建築と土建に分かれ、大林組が国鉄で東京に進出し、阪神大震災で復活した、等の解説は門外漢の私には興味があった。

2.0+会計破綻 Mブルースター 2004 税務経理協会 米国の会計士と監査の歴史を辿り、如何にしてエンロン等の粉飾決算を引き起こしたか、19世紀の会計士初期の時代から大恐慌を経て内包する矛盾を克明に描いたNF。今日の企業業績報告の監査がどういう背景を持っているか理解の助けになる。エンロンやワールドコムの不祥事などの劇的な事件も抑揚無く淡々と描かれ読み物としては期待外れでつまらない。

2.5絶対帰還 Cジョーンズ 2008 光文社 コロンビア号が大気圏突入時に失敗し、宇宙ステーションに取り残された宇宙飛行士3人と家族やNASAが、6ヵ月後にソユーズで帰還するまでを描いた長編NF。宇宙船内での生活・心理と家族の感情の移ろいが克明に描かれた佳作。読み始めは本の厚さに圧倒され気後れを感じるが、そのうちに好奇心が読書意欲と速度を高めてくれる。

2.0+なぜ日本人は成熟できないのか 曽野綾子・クライン孝子 2003 海竜社 現実主義者の著者が平和な国で育った大人になれない日本人に対し、国を守ることから始め、戦争と平和、人道主義などについて辛口の論評を繰り広げる。クライン氏のドイツ礼賛は鼻につくが、多くの論点はその通りと思う。ノーベル賞受賞した田中・小柴氏への幼稚で品の無い取材批判は的確だ。

2.0原稿用紙10枚を書く力 齋藤孝 2007 だいわ文庫 作文法について分りやすく解説した入門書。目新しく感じたのは、書くことは価値の創造と説き、起承転結のまず「転」を決め後から無理にでも起承をくっつけよという。要点を3つあげ関連付けて書く訓練をせよというのは参考になる。

*.*春秋山伏記 藤沢周平 1984 文春文庫 突然東北の農村にやってきた若き山伏が、鷹揚で真摯な人柄でその地域に受け入れられていく様子をユーモアに描いた時代小説。

*.*又蔵の火 藤沢周平 2006 文春文庫 闇の世界かその境界に住む主人公の「負のロマン」を描いた時代短編集。20年振りに故郷に戻り娘を助ける老用心棒(帰郷)とか、偶然怪我の手当てをしてくれた娘をそれだけで身体を張って守るヤクザ(恐喝)等、目一杯暗い物語が5編。

もし米国の会計監査の歴史と内包する問題について専門的な興味があれば、「会計破綻」(Mブルースター)は役に立つかもしれない(私は門外漢の素人)。2000年初めのエンロン・ワールドコムの粉飾決算について知りたいなら、興味あるテーマだが別の本を探した方がよい。■

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする