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ヘッジファンド変調か?

2005-11-16 12:33:52 | 株式
今週入手した10月のヘッジファンド実績が軒並み芳しくない。個々のレポートを見るとレフコを巡る不祥事とか欧米の低調な株式市場(S+P500が1.77%ダウン)とかを言い訳にしているが、春先のGMショックで巨額の損失を出したヘッジファンドといい何かおかしいと思っていたら、昨日付けのMoneyの解説が私の疑問に答えてくれた。

ヘッジファンドは2001年以来2倍に増え1300千億ドルの資産を世界規模で運用するようになったそうである。ヘッジファンドは簡単に言うと市場の浮き沈みを先取りしプラスでもマイナスでもその変化分を利益に変えるシステムであり、最近では2002年株式市場が大幅に値を下げた時その業績が注目を浴びた。これを見て米国の年金基金がヘッジファンドに巨額の投資をしたというわけである。

ところがヘッジファンドは9/11後進めてきた所謂リスクヘッジ主体の投資から、2003年以降従来の株式市場主体の投資配分(倍増したという)に戻したらしい。他の記事で見かけたのだが、記憶が確かであればレバレッジ・レートが1桁下がって2倍程度しかなくなったらしい。劇的な変化である。その理由は良く分からないが、従来手法しか知らないミューチュアル・ファンドの未熟なマネージャが高い報酬を求めて急成長するヘッジファンドに流れ込んだのが一因と非難されている。何故非難されるかというと投資家はヘッジファンドの20%以上のパフォーマンスを期待して目の玉が飛び出るほどの手数料を払っているからである。

確かに日本で売買されているヘッジファンド関連のファンドの成績も最近目立たない。これでは普通の投資信託を買うのと何が違うのか。しかし、依然ヘッジファンドの手法は手持ち資産の何倍かの影響力を行使できる。原油高騰によるオイルダラーなど世界は余剰資金に溢れている。又、米国のように日本の郵貯や年金・保険など巨額資産の近い将来の投資先になる可能性は十分ある。ヘッジファンドの性格上資金の移動速度は極めて速く、その資金が特定領域に流れ、突然出て行き市場を大混乱させる性格を持つ。投資しないとしても彼らの資金の流れを少しでも知ることが出来ればと思わずにはいられない。■


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