かぶれの世界(新)

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周回遅れの読書録07冬

2008-02-28 22:57:28 | 本と雑誌

市立図書館新装開店

昨年末に市立中央図書館が大国魂神社の参道から桜通に引っ越した。今月初めて行って期待以上に良くなっているのを見て嬉しくなった。3階と4階の広大なフロアに書架が並び、蔵書も増えた感じだ。書架は背丈程度で圧迫感が無く閲覧スペースもふんだんにあり素晴らしい。

蔵書は全てICチップが取り付けられ、自宅のパソコンから予約すると通知のメールが来る。図書館に行き、予約貸し出しの部屋に入り図書カードを機械に入れると、予約した本がある棚の位置のランプがピンポイントで点滅し、本を取り出し機械にかざすと手続きが終る。

予約した本は指定すると市内に10箇所程度ある地域図書館で受け取り、何処にでも返却できる便利なシステムだ。最寄の地域図書館は駅に行く途中にあり、私の家から歩いて5分もかからない。気が向いた時に行き、ネットでは読めない雑誌等の気になるニュースや記事をチェックできる。

生まれ育った田舎での暮しも悪くないが、ご多聞に漏れずこの自治体も酷い財政難、こういう文化的な香りが期待できない町に住むのは寂しい。実際のところ田舎の図書館はこの街の地域図書館ほどの規模も蔵書も無い。酷いことを言うようだがそういう需要もそれほど無いようだ。

今回のテーマはデフレ

さて、恒例の拙い書評に入ろう。前回読み始めたデフレ関連の本を5-6冊古本屋で見つけた。構造論、政策論、生活論と切り口は夫々だが、私の好みは構造論的アプローチだ。

100年デフレ」が現在のデフレは数百年のサイクルで考えるべき構造的なものと捉え対応策を示している。一方、「リスクマネー・チェンジ」はインフレのサイクルの中で現状を理解し対策を提案している。どちらの主張にも見るべきものがあり読み比べられることを勧めたい。馴染みの少ない読者の方には専門用語で展開されるコンセプトが難解かもしれない。

「知識資本主義」と「「わがまま」のすすめ」はグローバリゼーション下の政治と経済の関わりを、角度を変えて適切に解説しており、一般向けにお勧めの書だ。ともに日本の問題を的確に指摘しており、厳しい内容だ。ある意味「漆の実のなる国」の上杉鷹山と同じ苦労を今も続けている。

上記レスター・サロー、堺屋太一両氏の書もあわせ日本政治と官僚の評価は誠に厳しいが、「官邸決断せず」と「女ひとり世界に翔ぶ」はそれを具体例で証明している。最後に「物は言いよう」のセクハラ60連発は既に紹介したが自虐的に笑える。長くなったので個別書評は次回に。(続)

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