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誰を政治家にするか

2012-09-25 23:06:02 | 国際・政治

何故今この問いかけをするのか

誰を政治家にするか、換言すると次の総選挙で国会議員候補として誰をどう選んでどう育てていくか、今国民の注目を集めている党がある。それは日本維新の会(以下維新の会と略称する)で、次の総選挙とその後の国政に大きな影響を与える可能性が高いからだ。

彼等の政策(維新八策)をどう具体化して誰がそれを実行に移して行くのか、メディアは維新の会の一挙手一投足を毎日のように報じている。維新の会はまだ国会議員がいない。国政に直接的な影響を行使する為、既成政党の議員の参加を求めている。それに応じた議員の選考過程は2度にわたる公開政策討論会で多少窺うことができ、初めて失望の声が聞かれた。

だが、次の総選挙で擁立する候補者は300人に上ると報じられている。維新の会がどういうプロセスで候補者を選ぶのか、どういう人達を選ぶのか、それによって維新の会がどういった性格を持った政党か分かるだろうと私は注目している。多分、多くの人やマスコミも。

55年体制の議員選考過程と崩壊

戦後日本の議員選考過程と育成する仕組は、事実上の自民党万年与党の55年体制下で形作られた。端的にいうと、党中央の公認・派閥・個人後援会・地盤の4つの要素が政治家になるための必須事項であった。候補者は強い政治的野心に溢れ、その多くは官僚出身・地方政治家出身・二世議員であった。

55年体制が崩壊して94年に政治改革法で小選挙区が導入され候補者数が激増したが、直後の選挙で若い年代の当選率が急落した。その後も、時々の政治テーマで小泉チルドレンや小沢ガールズのような過剰反応を生む一方、有望な新人の流入を促し育成する仕組が機能してない。政治家が小粒になったといわれている。

参加議員が維新の会の幻想を壊した

私が維新の会に注目する理由は、維新の会が新たに導入する候補者選定のプロセスが、従来なら表舞台に出ることがなかった有能な政治家を発掘・登用するかもしれないという期待だ。だが、上記の政策討論会は橋下市長等の選ぶ側の独演会となり、多くの人が失望した。

端的に言うと今までの維新の会への期待は橋下市長の個人的魅力から生まれたが、今回の政策議論を戦わせない馴れ合い討論会で、期待は議員達のレベルに引き下げられた。現在の制度では、現役の国会議員を引き込み、頭数を揃えるのは必要条件であり止むを得なかったのだが。

重要なのは候補者の選考過程

それ以上に重要なのが、来るべき総選挙に向けて議員候補選択の過程と結果だ。地方自治体の議員が主となり、加えて官僚や弁護士・経営者などが選ばれるだろう。だが、何故彼等が最終的に候補になったのか「原則に基づく選考プロセス」が未だ明確になってないように感じる。

透明で公平な原則に基づいたプロセスで候補者が選ばれるということが維新の会への信頼を高めることだと私は信じる。現在まで報じられているのは、政治家の資質とか能力ではなく、選挙資金を自ら捻出できる金持ちしか候補者にはなれないという。余り良い方向には向かっていない。

国政レベルの政策や外交案件に不安

ここからは本論とは離れる。個々の候補者の資質や魅力も党の期待値の大きさに関係する。今のところ橋下市長と松井府知事の発言以外は殆ど報じられていない。選挙戦に入ると、維新の会が日々発する主張や政策について個々に具体的な批判に耐えられるものか検証されるだろう。

橋下市長が自治体の長として自分の判断の範囲で断行した実績には見るべきものがある。だが、国政レベルの政策や外交案件についての発言には危うさを感じる。というか、とても任せられない。官僚などの専門家の助けは必須だが、彼の周りに寄って来る人達をみると人材を見る目があるか、彼等を使いこなして物事をなす能力があるか疑問だ。私の見る目が誤っているのを祈る。■

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