かぶれの世界(新)

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新米、キター!

2012-09-28 18:21:40 | 日記・エッセイ・コラム

先週頃からこの辺り一帯で稲刈りが始まった。といっても、機械で稲を刈り取り脱穀し藁(わら)は細かく切って機械の後ろから田んぼに撒き、あぜの横につけた軽トラックの荷台のブルーシ-トにお米を流し込む。ここまで機械で一気にやってしまう。子供の頃の稲刈りとは大違いだ。あの頃は農繁期になると校が休みになり稲刈りの手伝いをした。

作業しているのは通常老夫婦の組み合わせだ。多分機械は年に1日か2日の稼働率だろう。田んぼに杭を立て刈り取った稲を干す、いわゆる「稲田干し」は今では殆ど見かけない。たまたま出会った物知りの長老によると、脱穀したお米は個人か農協の乾燥機にかけるのだそうだ。

今でも味にこだわって稲田干しをする農家がある。だが昔は違う理由で稲田干しをしたそうだ。脱穀した藁を畑に敷いて野菜を作ったという。子供のとき見たはずだが、記憶がない。今は畑でまとめて野菜を作る農家が減ったということだと思う。

今週初めいつもの地産地消の市場に行くと、期待通り新米が出ていた。蔵川というこの地方の山間部で作られているこしひかりで、エコ米という地域ブランドで売られていた。上記の長老によると、蔵川産の米は江戸時代にこの地の大名大洲藩の殿様が食べる米で、寒暖の差が大きく水が良いのが美味しい理由という。平地は生活廃水が混じった水が田んぼに流れ込むからかも。

値段は特別変わらなかった。新米だといって値段は高くならないという。3kg1200円の玄米の袋をカウンターに持って行き支払いを済ませると、好みの精米レベルを聞かれた。「八分ヅキ」でやってくれと頼み、他の買い物を済ませカウンターに戻るとツキ上がっていた。

売り子のオバサンがお米は冷蔵庫の野菜室に保存すると味が落ちないと教えてくれた。そういえば、隣のうちは業務用の精米機があり大きな恒温槽に米を保存している。頻繁に精米のモーター音が聞える。親戚一族の需要を全て賄っているのだそうだ。

その日炊いたご飯は美味しかったが、期待した程ではなかった。期待が大きかったせいか、それとも食材にこだわる家内の美味しいご飯を普段から食べつけているせいか。だが、母が昔から使ってきた保温ジャーに移し、半日後に食べたご飯は微妙に水分が抜け旨みを増したように感じた。科的な理屈は分からないが、何しろいつものより美味かった。これだ、新米、キター!■

コメント
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