かぶれの世界(新)

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田舎暮らし雑感08-09冬(4)

2009-02-03 21:02:22 | 日記・エッセイ・コラム

先週初めの寒波はこの冬一番の寒さをもたらした。屋根や畑に降った残雪が凍りつき、道路の水溜りの表面は氷が張っていた。昔の寒い朝はいつもこうだった。かと思ったら、一転してこの数日の3月並みの暖かさで、山裾にある畑の梅が咲いた。

私は全く気がつかなかった。私は季節の変わりを敏感に感じる人ではない。いつも朝の散歩で会う近所のおばさんが、一昨日「つぼみが膨らんできた、明日にも花が咲くだろう」と予告した。そして昨日の朝会ったとき、彼女が予告通り一二輪咲いているよ、と教えてくれた。

毎日彼女と会って挨拶するものだから、連れの犬(多分雑種の柴犬)も馴れ馴れしく擦り寄ってくる。丸々と太って愛嬌はあるが明らかに運動不足で、歩くお尻が揺れ後姿が珍妙だ。彼女は冬の寒さから身体を守るため脂肪を付けているのだというが、別の奥さんが連れている同形の犬は形が良く動きもきびきびしている。

昨日は一日中晴れて穏やかな日差しが、まるで春が来たかのような日だった。散歩から戻ると、急いで溜まった洗濯をした。普段は閉ざしている雨戸を全て開け、部屋に風を通し家に呼吸させた。例によって母の寝具や座布団を日干しにして、昼食後梅を見に行くと朝より開いたつぼみの数が増えていた。

よく気がつく件のおばさんに勧められて(私は、気が利かない)、剪定バサミを持って引き返し花のついた枝2本を切り取って母に見せ、ガラスの花瓶に活けた。以前聞いたスポーツドリンクを花瓶に少し垂らした。今日は朝から生憎の雨だけどつぼみが一つ開いていた。

今日は節分、スーパーで福豆を買ってきて豆撒きをした。まだ田舎にいた子供の頃、炒り豆を買ってくるものだとは思わなかった。祖母がホウロウ鍋の豆を小さなほうきみたいなものでゴロゴロ転がして炒っていた。スーパーの豆は東京で買う価格の3割以下だった。

記憶によると豆まきの前に、シキビに似た葉っぱの木枝をカマドに入れ燃すとパチパチ音を立てた。昔は裏山にも生えていた木だが、今はもう無い、名前も忘れたと母は言う。夕方来られたヘルパーの奥さんによると、八百屋で売っているのを見かけたそうだ。もう手遅れ。

書斎に上る前に、台所に置いた花瓶を見ると梅のつぼみが一輪開いていた。■

コメント
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