かぶれの世界(新)

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「共謀罪」審議の珍事

2006-06-04 22:02:38 | 国際・政治

民主党は自ら提出した「共謀罪」の修正案を与党が丸呑みする奇襲策を受け、何と法案採決を拒否した。それまで修正案では国際条約批准できないと言い続けたのに突如丸呑みした自民党にも驚いたが、自らの提案を否定する民主党の反対は前代未聞の珍事(読売新聞)だ。

法案の内容には議論が尽くされてないように見受けられるので結果的に継続審議は妥当だと思うが、そうなったプロセスに私は民主党の問題を見た。それは修正案丸呑みで一旦法案が成立に傾いた時小沢代表の「通しても一文の得にならない」の一言で民主党が反対に転じたと言う報道だ。

その後、ネットで継続審議の舞台裏を調べたがどうにも納得できる理屈に合った説明を見つけることが出来なかった。丸呑みでもいいから一旦法案を成立させれば次の国会で修正できると言う与党の見え透いた作戦に乗るわけには行かないという理屈にならない理屈だ。与党の企みがそうだとしても。

これは議会で法律を作る民主主義の基本プロセスを否定するものだ。こういうことを続けると民主党は折角千葉県の補選で得た支持の高まりを失う可能性が高いと私は思う。小沢氏が昔取った些事に拘り政局に持ち込みパワーゲームを仕掛けるスタイルが顔を出したように見える。

私は今日の小泉改革や国際社会での日本の役割の変化を予測したかのような小沢氏の著書にある政治理論は高く評価するのだが、彼の政治スタイルには不安があった。今回の出来事はああやっぱり昔の小沢氏だなと思わざるを得なかった。

小沢氏のブログを覗くと「次期国会で与党が現在の民主党案そのままの法案を強行採決しようとしたら、民主党はそれに対してどう対応しますか?」と鋭い質問を投げかけている支持者のコメントを見つけた。私には一連の民主党の動きは議会制民主主義の基本プロセスを傷つけるものだ。しかし、都合の悪い書き込みも削除しないでブログに載せているところに僅かな救いを見た。■

コメント
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