おやじ特別便

ひまじんおやじの日常

犬釘

2014-10-16 19:55:43 | 日記・エッセイ・コラム
【今日の なに?このおっさん】

犬釘とはレールを枕木に固定する専用の釘である。
今は枕木も木製からコンクリート製になり、レールを固定する部材もボルトになったが
地方鉄道ではいまだに枕木と犬釘を使っていることがある。
その理由はもっぱら経費の点であろう。

何故犬釘と言うかと言うと、頭の形が犬の顔に似ているからである。
(まあ無理すれば犬に見えると言えば犬だが)
その犬釘が抜けたら列車は脱線もしくは転覆する大事故につながるであろう。

戦後の未解決事件の一つ「松川事件」は、この犬釘と、レールとレール同士をつないでいる部品
を誰かが取り外してしまったことで列車は脱線転覆、機関車の乗務員3名が死亡した事件で
犯人とされた20名も1審死刑、2審でも死刑、(無罪になったものもあり)最高裁で全員の無罪が決定された。

松川事件について知りたい人はここ

松本清張の「日本の黒い霧」(文春文庫)も参考に

◆今日、工事の現場の帰りに大井川鐵道の踏切を渡った時に、何気なく線路を見たら
その犬釘が頭を出しているではないか。
ワシのぼけ近眼の見間違いかと思ったが、ちょっと気になったので、戻ってもらったら。

Pa161830

枕木から犬釘の頭が飛び出ている。


Pa161828
上の写真は、レールを木で留めている、その木を犬釘で留めているスタイルだ
その木を触って確かめたがぐらぐらしている。

その他レールを直接止めている犬釘もあり、その犬釘もあたまがレールに接していない。
全部で10本ほど。

◆職場に帰ってさっそく鉄道会社に電話した。
これこれの場所で犬釘が抜けかかっていると言ったが。
大井川鐵道の保守の担当者は
あっさり「分りました担当に連絡しておきます」と
言っただけで電話を切ろうとする。

ワシは「ありがとうは?」と訊いた。
相手は一瞬、ワシが何を言っているのか理解できなかったのだろう
少し間があって
「あ・ありがとうございました」と言った。









最新の画像もっと見る

コメントを投稿