【今日の もっと実効性を】
橋梁点検をなりわい?にしているワシである。
市内の橋を点検していると「これはちょっと」という危険な橋がある。
幸いなことに、今すぐ通行止めにしないと壊れます、というのは皆無だが、どのぐらいこのままの状態で壊れずに持ちこたえるのかの判断はワシには無理。「修理するにこしたことはない」の報告をマモちゃんに上げる。
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橋の大敵は何かと問われれば一に水、二に通過重量だと思う。
水はどんなところにも侵入して鉄の橋ならば錆を発生させる、コンクリートの橋は錆ないだろうと思いがちだが、どっこい、中には鉄筋が入っていてここに水が浸入するのである。そ、すると・・・やっぱりこの鉄筋が錆びるのだ。
コンクリートの中の鉄筋は始末が悪く、外から見えない割に錆びて、もっと錆が進行すると腐食し、鉄筋自体が膨らんでコンクリートにひび割れを生じさせる。
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通過重量の問題はこれまた厄介で、橋の設計時点で想定していなかった重さの車が通ることにより橋が壊れることである。
重量オーバーの影響は重量の12乗にも及ぶそうである。
12乗とは何か、例えば2乗はその数字を2回掛け算した数字。4乗は4回かけた数字のことだと中学で学んだが思い出してほしい。
つまり、同じ数字を12回かけた答えになるということであるぞよ。
この様に設計重量以上のトラックが橋を渡ると、橋にとって大変なことになるのである。
高速道路などは橋の大敵の1「水」に対しては普段の保守管理で対応できるが、2「重量オーバー」の車両にはなかなか対応できないのが現実である。
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会計検査院が昨日発表したこの記事に注目してほしい。
高速道路で料金割引を受ける大口の利用者が違反を繰り返したら割引が停止になる措置について、会計検査院が実態調査したところ、
2014~2015年度に重量オーバーなどの違反をした車両が1万5千件あったということである。
その一方で割引を停止した件数は・・・・・・・・・5件だったそうだ。
検査院は「停止措置の適用条件が違反抑止に十分実効性のあるものになっていない」と指摘した。
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上図は道路運送車両法の車両保安基準を解説したものである。
車軸1本の荷重は10トン以下となっている、特例を除きこれが最大である。
これを違反して軸重20トンになると、違反していないトラック4000台が通ったことと同じ影響を橋に与えるという。
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自分の車1台ぐらい良いだろうと過積載をすると、それは4000台の不幸にもなるということである。
国民の税金で作った橋(または道路)を個人の都合で壊さないようにすること、違反者には重い罰則を望むワシである。
何なら橋の架け替えをさせてもよかと。
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