おやじ特別便

ひまじんおやじの日常

犬の散歩用リードを修理する

2017-08-21 14:15:21 | 日記

【今日の困難な修理】

へっちゃんちには犬がいる。座敷犬だ。

犬種に疎いワシには、近頃はやりの外国犬としか言えないが、とにかく胴長短足な犬である。

座敷犬でも外出はする。その時に使うヒモが、ばね仕掛けで伸びたり縮んだりする。丁度掃除機の電源コードを本体に収容する時にクルクルッと巻き上げるそれのようになっているのだ。今時普通らしい。

これの長さが、買った当時は5mほど伸縮したらしいが、何やらを巻き込んだ様子で3mほどしか伸びないという。

「直してほしい」との依頼がワシのところにあった。「直せなければ捨てちゃって」とのこと。

簡単だろうと引き受けたがかなり難儀した。

本体の右面にはネジなど無くて、何らとっかかりがない。

左面にヘキサゴンなナットが2本ある。これを外せば左右にパカッと割れるな、と踏んだ。普通そうなっている。

慎重に左右のビスを取り外す。何しろばねがあるものは、左右に開いた時点で中の部品が飛び出して散らばってしまい、どうにもこうにも収集がつかなくなってしまうことが良くあるからだ。こうなったら部品を拾い集めて原型を推理するのにとても時間がかかってしまう。こんな失敗はしたくない。

ところが・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

どうやっても左右の蓋が開かない。中心の割れ目に沿ってマイナスドライバーの先をそっと入れ、左右にこじるのだが全然ダメ。

設計者の気持ちになって考えるも、「左右の本体蓋を合わせてあるだけだズラ」の結論付けしかないな。

どうするワシ。

 

中にプラスチックの凹凸が何か所かあり、その凹凸部分がきつくかみ合ってそれの摩擦で外側からの「こじり力」(ひねり力?)に対抗しているに違いない。

こうなったら壊れても良いから「力勝負だ」とガンガン外側を木槌で叩いた。

はたして、これが正解だった様子で、何とか二つに割れた。

ふーん、こうなっていたんだ。

オスメス部分は3か所ほどで、外周のかみ合い部分を接着しているようである。これではなまじっかの開け方では開かないわな。

上の写真の右側に黒い色したリールがあってそれにリード紐が巻き付いているのだ、そしてリールの内側に平ばね(ゼンマイばね)がクルクルッと巻き付いているのである。

リールを外さないようにリード紐を引き出すと。

へっちゃんが想像していた通り繊維状のモノが絡み合っている。

これを丁寧に極小ハサミで切り取る。さらにその奥には

繊維がびっしりと巻き付いていた。

昨日掃除機のヘッド部分の掃除をしたのだが、ローター部分に女性の髪がびっしり絡みついて難儀をした。

「昨日に引き続きワシは同じことをしている」

この繊維をハサミと先端の極細ピンセットで取り外した。

屋外使用なので土や埃が入り込んでいる。それも掃除機と細筆で取り除く。

リールの回転部分に付いていたグリスを新しいグリスに交換する。

リード紐がほつれてモヤモヤになっている細かい繊維をバーナーで焼いてすっきりさせる。

各部の動きを確認して再び左右の蓋(本体)をぴったりと合体させる。

隙間にタミヤの隙間用の接着剤を流し込んで完了。

これで修理は無事完了した。右上のほつれた繊維状のモノは取り出した繊維の一部である。

 

「いやー、こんな修理はお金にならないから普段はやらんだがね、お宅はいつもお世話になっとるけえ、断れんだに」