フッフッフの話

日常の中に転がっている面白い話、楽しい話!

土砂降り

2012-08-07 16:09:10 | 写真
 8月6日は”、原爆の日”で、あの日と同じように暑い。
雨の日の”原爆記念式”は記憶にない。
あの日、父母は田圃の草取りをしていた。
背中を曲げての草取りは、背中を焼かれるように暑かったことであろう。
午後からは列車で、被爆した人達が帰り始めた。
市内から30Km離れたこの地には、正確な情報は伝わらない。
帰った人達が、「広島がやられた」と言うだけである。
ラジオが数軒あったであろうが、ジージーと雑音だけで何も解らない。

数日経って、父達消防団員は、瓦礫整理とのことで市内に入った。
いらない事は喋らない父であったが、「気分が悪くて、食事は喉を通らない」と言っていた。
また「唇が動くので生きていると思ったら、ウジがうごめいていた」とも言った。

その後の食糧難。全て配給であった。それから比べると平和な時代になった。
しかし、Eテレで”若者の生活保護受給者は増えつつある”との放映がある。
最近は、何事にも”絆”、”絆”と言いたがる。貧しい時には、絆は当然だった。
しかし、現代は ”絆”と大声で言わなければいけない時代になった。

大夕立後の夕空である。洗い流したような青色である。しかし、暑さは洗い流されていない。

コメント
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