フッフッフの話

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「晩年の美学を求めて」

2006-07-02 23:45:17 | 
 曽野 綾子著 朝日新聞社発行
曽野綾子氏の本に傾注してから、数十年が経つ。
曽野氏自身は、考え方が変わったと言われるが、
私には一貫した考えを貫かれているようにみえる。
「晩年の美学を求めて」は、さらに鋭く研ぎ澄まされた中身である。
一項目ごとに、恥ずかしい自分を見つめたり、
ほっとした気持ちになったりしながら読み進む。

”笑う仏たち”
「年を重ねた人は、あるいは若くとも、病苦やほかの苦労が沢山あると、
決して自分中心の考えに囚われることもなく人生を観られるという
偉業を果たすようになる。いずれにせよ、簡単には怒れなくなるのだ。
心身共に未熟な時、人はすぐ怒る。…………
それは自分の立場・見方だけに絶大な信用をおく幼児性が残っているからだ。」

”正直など何ほどの美徳か”
「老年や致命的な病で死を視野に入れねばならなくなった時の人間には、
一つの大きな任務がある。それは内心はどうであろうとも、
できるだけ残された時間を明るく過す、という使命である。」


 晩年に近づきつつある自分を、少しでも理想の姿形にしたい。
繰り返し繰り返し読みながら、一歩づつ歩みを進めていこう。
急がず、焦らず、怠らず!

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