通でがんす

いろんな広島を知って、ひろしま通になりましょう!
(旧ブログタイトル:通じゃのう)

ひろしまアニメコンサート

2018年05月02日 | 広島の話題


「「ひろしまアニメコンサート」が、4月28日(土)から30日(月・振休)までの3日間、広島市の西区民文化センターであったんじゃ」

「3日目の「アニメ名曲セレクションコンサート」は、残念ながら都合があって見に行けませんでした」

「今日は、3日あったうちの、1日目「ウルトラマンシリーズ秘話」&「ウルトラセブン」最終話上映と、2日目「広島ゆかりの作曲家作品による陸上自衛隊第13音楽隊演奏会」の感想を話していこう」





↓ひろしまアニメコンサートについては、こちら↓

ひろしまアニメコンサート





【4月28日(土)「ウルトラマンシリーズ秘話」&「ウルトラセブン」最終話上映】

「この日は、『ウルトラセブン』(1967年10月~、TBS)第48話「史上最大の侵略(前編)」のDVD上映の後、桜井浩子(さくらい ひろこ)さんを迎えてのトークショーが始まった」

「桜井さんは、『ウルトラQ(キュー)』(1966年1月~、TBS)で毎日新報カメラマン・江戸川由利子(えどがわ ゆりこ)役、続く『ウルトラマン』(1966年7月~、TBS)で科学特捜隊(以下、「科特隊」と略す)のフジ・アキコ隊員役を演じておられた女優さんじゃね」

「今は、円谷プロでコーディネーターをされておられるそうじゃ」

「そういう仕事をされていらっしゃる関係で、広島県立美術館で「ウルトラマン伝説展」(2006年10月~11月)が開催されたとき広島に来られたことがあるそうですが、こういう形でお話をされるのは、広島では初めてだそうです」

「その桜井さん、ウルトラQでは、自前の衣装に自分のキャラで演じられとった」

「ウルトラマンには、科特隊の隊員服っていうのがあったね。あのオレンジ色のやつ」

「桜井さんは、この隊員服に合わせて、髪の毛からファンデーション、口紅にいたるまで、監督やスタッフから指示されて作られた「フジ・アキコ」を演じられたんじゃそうな」

「なるほど」

「で、好きな怪獣が、ピグモンとジャミラ」

「ピグモンは分かるけど、ジャミラって?」

「ジャミラは、『ウルトラマン』の第23話「故郷は地球」に登場する怪獣で、水のない惑星に見捨てられた「ジャミラ」という名前の宇宙飛行士が、水がなくても生きのびることができる怪獣へと変化してしもうた姿なんじゃ」

「怪獣いうても、もともとは地球人じゃったんじゃね」

「国際的な批判を恐れて事件を隠したうえ、救助も出さずに自分を見捨てた母国に復讐するために、怪獣ジャミラとなって地球に帰ってきた」

「そりゃ、いけんねぇ」

「このジャミラ、「水がなくても生きられる=大量の水を浴びると死んでしまう」という設定がされ、ウルトラマンのウルトラ水流によって絶命してしまうという、悲しい運命を背負った怪獣なんじゃの」





人類の夢と、
科学の発展のために死んだ戦士の魂、
ここに眠る






↓怪獣ジャミラについては、こちら↓

「Ultraman vs Jamila - Subtitulado al espanol」YouTube





「ここで、作曲家の冬木 透(ふゆき とおる)さんが登場」

「冬木先生には『ウルトラセブン』に始まって、わしがリアルタイムで観た初めてのウルトラマン『帰ってきたウルトラマン』(1971年、TBS)、『ウルトラマンA(エース)』(1972年、TBS)、『ウルトラマンレオ』(1974年、TBS)、『ザ☆ウルトラマン』(1979年、TBS)。特撮ものでは、『ミラーマン』(1971年、フジテレビ)、アニメでは『太陽の牙ダグラム』(1981年、テレビ東京、日本サンライズ)など、いろんな作品の音楽を書いておられて、わしゃ先生の影響を受けて今に至っとるんじゃ」

「大変お世話になっております」

「わしの体を流れる音楽の血のうち、1/3は冬木先生のものじゃいうても、言いすぎじゃないで」

「残りの2/3は?」

「残りの2/3は、アニメ『宇宙戦艦ヤマト』(1974年~、読売テレビ、オフィス・アカデミー)の故・宮川 泰(みやがわ ひろし)さんと、伝説のブラスロックバンド、スペクトラム(1979年~1981年)のリーダー・新田一郎(にった いちろう)さんのじゃ」

「この日司会を務められた作曲家の坪北 紗綾香(つぼきた さやか)さんはエリザベト音楽大学の50期生で、冬木さんは1期生。おふたりは、うちの大先輩と後輩にあたります」





↓冬木 透さんについての関連記事は、こちら↓

冬木透氏と広島





「セブンのテーマは、宇宙からの侵略。冬木先生がセブンの音楽を担当するにあたって、プロデューサーの円谷 一(つぶらや はじめ)さんから、「今度、宇宙ものをやるんだけど、テレビの画面は小さい。そこで、無限の宇宙の広がりを音楽で表現してほしい」と頼まれたそうじゃ」

「確かに、あのころのテレビ画面は小(こ)まかった。…逆に言うと、観る側が想像できる余地がたくさん残されとったんよ」

「そこで、劇伴(げきばん。BGMのこと)はテレビ番組としては比較的大きな規模の編成で作曲、録音された。本編で流す音楽も、映像を見ながら冬木先生が監督たちと打ち合わせをしながら選んでいったそうじゃ」

「むかしのドラマは、ぜいたくというか、そういう余裕があった」

「ところが、最終回のクライマックスとなるシーンにつける音楽が、冬木先生がセブンのために作った曲のライブラリーの中になかった!」

「そこで、シューマンの「ピアノ協奏曲」(ピアノ:ディヌ・リパッティ、指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン、演奏:フィルハーモニア管弦楽団、録音:1948年)を」使われた、というわけじゃね」

「ここで一度、トークショーは終わり。最終回、第49話「史上最大の侵略(後編)」のDVD上映があって、セブンは無事、M78星雲へ帰っていった」







(最終回のワンシーン。
(CD「ウルトラセブン・クラシック」キングレコード、2013年11月)より)






↓ウルトラセブン最終回については、こちら↓

「ウルトラセブンとシューマンのピアノ協奏曲イ短調」YouTube





「ふたたび、桜井さん、冬木先生のトークショーが始まって、話題はワンダバへ…」

「♪ワンダバダ ワンダバダ ワンダバダワン…、ってやつ」

「もともとは、セブンで「ULTRA SEVEN」(作詞:東 京一(あずま きょういち)。円谷 一さんのペンネーム)という、男声コーラスで英語詩の曲があった。この曲を本編で使うとき、イントロの部分をカットして、「♪ONE、TWO、THREE、FOUR…」と歌の部分から始めたら、意外と良かった」

「帰ってきたウルトラマンで音楽の打ち合わせがあったとき、この「♪ONE、TWO、THREE、FOUR…」と同じような曲を、というリクエストが出されたんじゃね」

「これを受けて冬木先生が作られたのが、「M-3(MATのテーマ)」。出だしの「♪ONE、TWO、THREE、FOUR…」を、「♪ワンダバダ ワンダバダ ワンダバダワン…」に変えた、男声コーラスによる劇伴じゃった」

「これが好評だったので、「ミラーマン」「ウルトラマンA」と似た曲が、引き続いて作られた」

「今では、「特撮やアニメなどで地球防衛軍が出撃する際のBGM=ワンダバ」という定義がされとる。…という話は、たいていの方がご存じじゃと思う。今回は、実際の劇伴を流しながら、冬木先生の口からから直(じか)にこのお話が聞けた、いうのがえかったのう」







(CD「ワンダバ!~ウルトラ防衛チーム テーマ・コレクション~」日本コロムビア、2003年11月)





↓「ULTRA SEVEN」については、こちら↓

「ULTRA7(東芝レコードVer.)」YouTube





↓「ワンダバ」については、こちら↓

「帰ってきたウルトラマン ワンダバ.」YouTube





【4月29日(日)広島ゆかりの作曲家作品による陸上自衛隊第13音楽隊演奏会】


(第1部)~中村暢之&横山菁児の世界~

アニメ「ちびまる子ちゃん」メドレー/編曲:坪北 沙綾香

アニメ「宇宙海賊キャプテンハーロック」より
 序曲~果てしなき宇宙の海~/編曲:井上 葵

アニメ「聖闘士星矢」より
 ペガサス流星拳/編曲:堀本 陸
 アベルのテーマ/編曲:河野音弥
 翔べ! ペガサス/編曲:馬瀬 みさき

燃える赤ヘル僕らのカープ/編曲:坪北 沙綾香


(第2部)~渡邊 崇&冬木 透の世界~

映画『帝一の國』メドレー/編曲:横田晃希

交響詩ウルトラセブン/編曲:佐藤誠一
 第1楽章 ウルトラセブン登場!
 第2楽章 怪獣出現
 第3楽章 ウルトラホーク発進
 第4楽章 侵略者の魔手
 第5楽章 さよならウルトラセブン



「この日の催しでえかった(=良かった)と思うのは、演奏後に編曲を担当した方(ほとんどが学生?)を壇上に呼んで紹介されたことかの」

「うちも分かるけど、自分が書いた譜面を演奏してもらうのは、絶対にいい経験になるよ」





「中村暢之(なかむら のぶゆき)さんは広島市の出身で、アニメ『ちびまる子ちゃん』(1990年~、フジテレビ、日本アニメーション)で音楽を担当されていらっしゃいます」

「去年お亡くなりになられた横山菁児(よこやま せいじ)さんも広島市の出身。アニメ『宇宙海賊キャプテンハーロック』(1978年~、テレビ朝日、東映動画)『聖闘士星矢(セイントセイヤ)』(1986年~、テレビ朝日、東映動画)や、プロ野球・広島カープの応援歌「燃える赤ヘル僕らのカープ」(1978年)を作曲されておられてんじゃの」

「キャプテンハーロックは、テレビアニメとしては異例の、64名による大編成のオーケストラを使ったBGM(交響組曲)が作られました」

「これは、『宇宙戦艦ヤマト』(原作はどちらも松本零士)の交響組曲の成功があってのことじゃろうの」





↓「交響組曲 宇宙海賊キャプテンハーロック」については、こちら↓

「生録:交響組曲 宇宙海賊キャプテンハーロック Part1  CAPTAIN HARLOCK」YouTube





「司会の方の紹介で初めて知ったんじゃが、今から7年前の2011年、海外からの著作権収入が多かった楽曲のひとつに、聖闘士星矢が入っていたそうじゃ」

「ほぉぉ」

「このアニメは、フランスやイタリアのヨーロッパ圏や中国やタイのアジア圏、ブラジルなどの南米圏と、世界中で人気があるらしいのう」

「そういや、『超力戦隊オーレンジャー』のサントラの海外オケ収録を行ったときに横山さんが挨拶したところ、女性演奏者の中に『聖闘士星矢』ファンが多くいて、「ヨコヤマ!!」と喝采が沸いた、という話がウィキペディアに出とったね」





↓「翔べ! ペガサス」については、こちら↓

「翔べ! ペガサス / 聖闘士星矢 OST」YouTube





「渡邊 崇(わたなべ たかし)さんも広島市の出身で、映画『湯を沸かすほどの熱い愛』『オケ老人!』『帝一の國(ていいちのくに)』などの音楽を担当されとってんじゃ」

「渡邊さんの出身校の県立安古市(やすふるいち)高校は、吹奏楽でも有名じゃね」







(交響詩「ウルトラマン」「ウルトラセブン」 キングレコード、1979年)


「最後は、2014年9月初演の吹奏楽版「交響詩ウルトラセブン」!」

「演奏後に登場された冬木さんが、「初演の時より編成は少なかったが、あの時に負けないくらい音が出ていた」と語っておられたよ」

「個人的には、第2楽章「怪獣出現」の最後、宇宙からの侵略者によって人類に危機が迫り、混乱した状況のまま迎える絶望的なラスト! が大迫力の演奏で表現されとって、ここを堪能できただけでも大満足じゃ」

「この日の演奏は、中国5県を中心に広報演奏活動を行われている陸上自衛隊第13音楽隊でした」

「まったくの余談じゃが、第13音楽隊の方々は前日のセブン最終回上映にも参加されとった」

「あぁ、制服姿で座っておられたね」

「ここで「セブンの世界は、これだ!」と体感した後、この日の演奏に臨まれた…と、わしゃ勝手に解釈しとるんじゃがの」





↓陸上自衛隊第13音楽隊については、こちら↓

「第13音楽隊コンサート情報」第13旅団ホームページ







(ウルトラセブン主題歌「ウルトラセブンの歌」 キングレコード、SS(H)-268)


「締めくくりは、冬木さん指揮、第13音楽隊演奏による、ウルトラセブン主題歌「ウルトラセブンの歌」!」

「はぁ…、なんて至福な時間じゃろ。しかも、初演の時は1番だけじゃったのが、今回はなんと、フルコーラスでの演奏!!」

「「ウルトラセブンの歌」といえば、ホルンによる「合いの手」が入る部分が印象的で一度、聞いたら忘れられんよね」





↓ウルトラセブンの歌、ホルン、については、こちら↓

「《ホルン四重奏》ウルトラセブンの歌(芸劇ウインド・オーケストラ)」YouTube

「ウルトラセブンの歌 (男声4部合唱)」YouTube





「今日は、4月28日から30日まで3日間、西区民文化センターで行われた「ひろしまアニメコンサート」の、1日目「「ウルトラマンシリーズ秘話」&「ウルトラセブン」最終話上映」、2日目「広島ゆかりの作曲家作品による陸上自衛隊第13音楽隊演奏会」について話をさせてもらいました」

「ほいじゃあ、またの」

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 平尾受刑者、広島市南区で逮捕 | トップ | フィルムマラソン586「仁義な... »

コメントを投稿

広島の話題」カテゴリの最新記事