晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

定住という名の旅 9/19

2008-09-19 | 日記・エッセイ・コラム

2008.9.19(金)曇り、雨

 台風13号が南岸を通過している。2年前の9月18日奇しくも同じ台風13号の中を猪苗代から八幡平を目指して走っていた。雨風が強く、厳しい山坂道で苦労したが、途中の水場で一句詠んだりして余裕の心境である。

 颱風の 心なごませる 清水かな

 峠の頂上、玉川温泉の駐車場で雨が上がり昼食をとる。風と石ころさんに頂いた握り飯に感激、「自転車のお客さんは大変だからサービスしてるんですよ」というご主人の心遣いに涙ものの台風13号であった。Img_0706

台風一過の山並みに温泉の湯煙が見える。

 長い旅の終盤、四国を回っている頃からか「旅が終わったらどうしよう、このままいつまでも旅を続けていたいなあ」と思うようになった。きままに旅を続けてきた人間がいまさら定住できるだろうか、少なくとも都会でのサラリーマン生活は出来ないだろうと不安な気持ちで一杯だった。なんとか旅を続けられないだろうかと思案を巡らすが、そんなすべも浮かばない。結局、上林で定住することとなったのだが、これが実に素晴らしい、旅と一緒なのだ。旅の魅力とは毎日毎日新しいところと新しい人に巡り会うこと、今日はどんな街に行くんだろう、どんな人に会うのだろうと期待もし、消化していくわけである。同じことが繰り返されない、つまり非日常性の連続による期待感と緊張感、これこそが旅の神髄である。慰安旅行やパック旅行、日帰り旅行では決して味わえない、大切な感情である。定住したらもう二度と味わえないのかなと寂しく思っていたら、定住しても旅の心情は味わえるのだ。それが「定住という名の旅」である。初めてこの言葉に出合ったのは新田穂高君の「自然の暮らしがわかる本」である。田舎の定住は将に旅といえるほど、毎日が新しいことの発見である。蒔いた種が芽を出した、実が付いた、拾った球根の花が咲いた、枯れたと思った木が小さな芽を吹いてきた、蟻はこうやって巣を作るのか、蝉の鳴き声から、星の明かりまで今まで気がつかなかったことや、まるで知らなかったことまで毎日毎日が発見である。
「もう旅をしたいと思わなくなった」これは新田君の言であるが、綾部に移住してきた数人からも、もう出かけたいと思わないというのを聞いた。「定住という名の旅」けだし名言である。Img_1680

新田君定住の茅葺きの家



今日のじょん:じょんはワンちゃん大好き犬である。ところが相手はそういうわけにはいかない。モモ姉さんもくるみちゃんも寄っていくとウーと言われてうまく行かない。隣のチコも近所のレージ君もじょんだけ喜んで、相手は相性悪いようである。
ジョンに会うため来じょんされるお客さまもよくあるが、相性が合うときとそうでないときがある。じょんはいつでも誰でもOKである。今日もグー君ととサリーちゃんが来じょんしたが、じょんが興奮しすぎて困っていた。

Img_1088_2
ワンちゃんが来たら大喜びで、大興奮。


コメント
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