東の散歩道

B型ヴァイオリニストのマイペースライフ

色から読み解く日本画

2020年07月02日 22時01分57秒 | 

 自分が西洋音楽をやっている影響もあるのでしょうが、もともと日本画より西洋画が好きでした。が、ある美術展で日本画に触れて以来、「日本画もすごいじゃないか!」と考えを改めたことがあります。それが「山種美術館展」。私が大学生の頃、地元のそごう美術館(今は無くなってしまいましたが。。。)で監視のアルバイトをしていた時に出会った美術展です。というわけで、すごい絵は全部タダで見ました。いえ、正確にはアルバイト代を頂いて見ました。決して高くはないバイト料でしたが、大好きな職場でした。本当にお世話になりました!

 今回手に取った本の表紙の絵は、見覚えがありました。でも絵は覚えていたのですが、作者は覚えていなかったのですね。東山魁夷の絵と改めて知り、ちょっと驚きました。私の中で東山魁夷といえば、幻想的な森だとか湖だとかを描いたもののイメージが強かったので、こんな力強い絵も描いていたのか、というのが正直な感想です。忘れていたということは、その頃はあまり東山魁夷のイメージもなかったのかもしれません。

 この本では、山種美術館の所蔵品を中心に、色をテーマにして絵画を読み解いています。面白いエピソードが沢山紹介されており、それだけでも読む価値ありですが、何より掲載作品が素晴らしい。印刷も美しいので、解説付き図録のように楽しむことも出来るかと思います。

 コロナ禍で美術展にはすっかりご無沙汰してしまいましたが、これを読んで、また俄然美術館に足を運びたくなりました。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« シッキム | トップ | 落ち着かない日々の中で »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事