山形で生活していると忘れそうになりますが、私はかなりの方向音痴です。地下鉄から地上に抜け出て、東京のビル群の中に放り出されると、右も左もわからなくなってしまいます。
そんな時どうするかというと、取りあえず誰かにきく。最終的に、それで辿り着けなかったことはありません。昨日も道端で年賀ハガキを売っていた職員の方に尋ねて「お気をつけて」と送り出され、右往左往している不審な雰囲気を感じ取られた行きずりの方に「大丈夫ですか？どちらへ？」と声を掛けられ…。人間は一人では生きられませんね。人のあたたかさを実感できる方向音痴も、たまには良いかもしれません。感謝！
ロンドン時代からの師匠、藤川真弓先生のリサイタルに行って参りました。拠点がロンドンですので、日本での公演が少ないのが残念ですが、リサイタルでは毎回意欲的なプログラムで臨み、全身全霊で演奏される姿には、いつも頭が下がります。
年を重ねると、「枯れた味わい」などという表現をされて、実際のところどうなのかと首を傾げてしまう演奏家もいたりしますが、先生には全くそんな気配はなく、テクニックは完璧、音楽はいよいよ深くなっていき、一体どこまで進化されるのかと不思議な気すらします。
常に音楽と真っ正面から向き合い、高みに上られていく先生の後ろ姿は遥か遠くはありますが、その精神だけは、私も見失わないようにしたいと思っています。いつまでも良き道標としてご活躍下さいね！
私用で休暇を頂き東京へ。着いた当日は、その暖かさにビックリ。そしてその翌日は雲一つない快晴。さすがは関東です。ちょっと感動。
因みにその日は、山形では雪が降ったとか。小さい小さいと 言われる日本の国土ですが、気候は本当に変化に富んでいますね。身をもって実感しました。体調管理だけはしっかりして帰りたいと思います。
因みにその日は、山形では雪が降ったとか。小さい小さいと 言われる日本の国土ですが、気候は本当に変化に富んでいますね。身をもって実感しました。体調管理だけはしっかりして帰りたいと思います。
昨日はワーグナー定期明けの休日。朝から疲れを癒やすべく惰眠を貪…れるはずもなく、山形Ｑの練習でございました。
じっくり腰を据え、取り組んだのはベートーヴェンOp.132のみ。しかしこれが実に難しく、時間をかけても「これだけ進んだ」という手応えが極めて希薄。音程もシビアなものが要求されますから、ワーグナーでボロボロになった私には、いささかハードな作業でした。
まだまだ五里霧中の不安感で一杯ですが、千里の道も一歩から。気付けばこんなところまで来ていた、という境地を目指して進んでいきたいと思います。
昨日のエキシビションをもって、2012年のNHK杯が終了しました。日本勢は男女共に一位・二位を占める快挙、各選手ともに素晴らしい演技をみせてくれました。一位を獲得した浅田真央選手、羽生結弦選手は勿論、二位の鈴木明子選手、高橋大輔選手も、円熟味のある（二十代でこんな言葉を使ってしまえるフィギュアスケートの過酷さを感じていまいますが）見事なスケートでした。
最近のフィギュアスケートを見ていて感じるのは、ジャンプなどのレベルも上がっていますが、それ以上にステップやなんでもないスケーティングにリズム、そしてドラマがある選手が増えたということです。グランプリファイナルが益々楽しみになりました。
ようやくワーグナーの定期が終わりました。ご来場下さったお客様、本当にありがとうございました。あれは弾く方は勿論ですが、聞く方もかなりの体力が必要だったと思われます。
これであの長く暗い（黒い）譜面の音楽から離れられる、、、、と半ばほっとした気持ちで家路に。すると今日の「ららら♪クラシック」はワーグナーの「ニーベルングの指環」（マゼール編曲）だったのでした。なぜ今日。。。。？
本日は定期の合間のファン感謝デー。開けてビックリ。沢山のお客様にご来場頂きました。いつもあたたかく見守って下さるお客様には感謝の一語に尽きます、今後とも末永くよろしくお願い致します。
さて、私は時間が押す中、お仕事終了後ダッシュで予約していた整体へ。久々に半分本気で走りました。
息せき切って中に入ると、先生開口一番「おや、また風邪ですか？」
。。。。すみません、また自覚ないんですけど。しかし先生のお言葉がよく的中するのは、前回既に実証済み。これからまた喉が痛くなるのかしらね。。。
いやしかし、今は風邪よりも、この石のように固くなった首と肩周りをなんとかして欲しい。「ああー、これはひどいですねー。」そうでしょう、そうでしょう。ワーグナーに散々苛められてますから。うーん、これは一回じゃとりきれないですねー、といいながら、確実に治療を進めてくださる先生。ありがたや。でもここで良くなっても、また明日元通りなんだろうなと思うと少し悲しい。やっぱり定期終わってからの方が良かったかなぁとつぶやくと、「いや、でもこれで弾くのは大変でしょう。」と冷静な一言。ハイ、その通りです。
なんでも先生がおっしゃるには、体の捻れがひどくなると、風邪もひきやすくなるのだそうです。私がここに来るのは体が辛い時なので、私が風邪の時ばかりにあたるのも道理かもしれません。単純に体の不調に慣れて、鈍感になっているだけかもしれませんが。日々体を労い、対話し、長くつきあっていきたいものです。
今週はじめから苦しめられていた「さまよえるオランダ人」の定期初日が終了しました。
本当に大変なので「またやりたいか」と訊かれると「いや、それは。。。」と言い淀んでしまいますが、とこういうオペラをやるとやはり良いなと思えるのは、人の声の力を改めて実感できることです。ソリスト、合唱ともに素晴らしい歌唱を聞かせてくれます。まだ明後日の公演が終わるまで気が抜けませんが、歌からもらった力を演奏にも活かせればと思います。
さて、定期リハーサルもいよいよ大詰め。そんな我が家の台所で、今大活躍なのが電子レンジ。その中身は、、、食材ではありません。ズバリ、水で濡らしたタオルです。
当然ですが、食べるためではありません。連日ワーグナーの音符と格闘しているため、もう体が悲鳴を上げ始めており、特に首・肩周りの筋肉がガチガチです。それを少しでも緩和するために日々お世話になっているのが、レンジであたためた蒸しタオルというわけなんです。
これをしばらく患部にあてるとけっこう楽になります。まあ一時しのぎなのですが。なので、とりあえず定期の合間のファン感謝デーに、仕事の後に整体の予約を入れました。いやはや、なんだか気分はアスリートです。。。
「空飛ぶオランダ人」。。。ではなく、さまよえるオランダ人の英語です。「さまよえる」という訳を与えた方は偉かったと思います。
ちなみにサッカー界には、この「空飛ぶオランダ人」がニックネームの名選手がいます。ヨハン・クライフというオランダの方です（もう現役は引退していますが）。なんでも見事なジャンピングボレーシュートを決めたことからそんなニックネームがついたそうですので、こちらはさまよっているわけではないようですね。私はサッカーについては無知ですが、昔読んだサッカー漫画の中に『高校生（主人公の友人）が「クライフターン」と呼ばれる高等テクニックをやってみせる』というくだりがあったので、この名前を知っていたのでした。
しかしオペラからニックネームをつけるとは、さすがヨーロッパ。それだけオペラが浸透しているということなのでしょう。ちょっと羨ましい気がします。
リハーサルのため、駅からテルサに向かう途中でお天気雨に会いました。
お天気雨といえば大概すぐに止みますので、そのまま気にせず歩いていたのですが、止むどころか雨脚は強くなる一方。もうホールは目の前だというのに折り畳み傘を出動させる羽目になりました。私一人なら良いのですが、楽器がありますもので。。。。
楽器と共に移動していることが多いため、常にバッグの中には折り畳み傘をしのばせている私。しかし干して畳むのが面倒くさいがために、あまり使いたくないというのが本音です。今回も「止むか？止むか？」と思ってちょっと我慢したのですが、結構な強さになってきたので使ってしまいました。しかし案の定、着いてからしばらくしたら止んだ模様。なんだかちょっと敗北感です。。。。
遂に始まってしまいました、ワーグナー「さまよえるオランダ人」定期へ向けてリハーサル。
思えばワーグナーという作曲家は、その知名度の割に、接触しないまま終わりがちな作曲家な気がします。ワーグナーといえばオペラですが、そもそもオペラ自体値段が高いこともあり、やや敷居が高く感じる方が多いでしょうし、「よし、オペラを見てみよう！」という好奇心を持ったところで、最初の一作がワーグナーという人は稀でしょう。もしそういう方がいらっしゃったら、まずはもう少し入り易いものを提案してさしあげるのが親切かと思います。起き抜けの人にステーキを食べさせるようなものです。モーツァルトかプッチーニ、ビゼーの「カルメン」辺りが妥当ではないでしょうか。
実は白状すると、私もワーグナーは「よく知った作曲家」とはとても言えません。「何度か弾きました」と言えるのは「マイスタージンガー」の序曲くらい。「さまよえるオランダ人」は勿論お初です。
そう考えると、これは演奏家としてはなかなか画期的なイベントと言えるでしょう。楽譜が音符で埋め尽くされて真っ黒であろうと、50ページを越える長大なパート譜でも休みがほとんどなかろうと(これでワーグナーにしては短いのです）、ええ、これも貴重な経験に違いありません。一週間頑張ります。
旅から帰り、すぐに始まる定期のことを考えて頭が渦巻いていたところに、冷水を浴びせるように冷たい北風が。ナンダコレ。。。。いくら千葉にいたからと言っても、あまりに寒過ぎやしないか？？？思わず首をすくめてしまいました。
しかし思えば、旅の間、知らないうちに立冬を迎えていたのですね。いよいよ本格的な冬に突入。せめて心は熱く定期に向かいたいところですが、さてどうなるやら。とりあえず練習練習、です。。。。
昨日はチケットをとっていた帰りの新幹線が、車両故障で運休になるという災難に見舞われました。幸い次の列車は走り（最終でした）事なきを得たので、ほっと胸をなで下ろしたものです。
そんなトラブルの中、感心したことが一つ。誰もヤケになって暴動など起こさず（当然といえば当然ですが）、極めて秩序正しく切符の変更や払い戻しの列にならび、どこかに携帯電話をかけたりさながら、落ち着いて対処していたことです。これが国民性というものでしょうか。素晴らしき哉日本人！
観光旅行と違い、行き先を選べない仕事の旅。そうなると、醍醐味といえば食が筆頭に来るわけですが、たまたま友人知人がいる土地だったりすると、久々に元気な顔をみて、積もる話に花を咲かせるのが一番の楽しみだったりします。
昨日は、小さい頃からお世話になっていた先生にお会いしました。出会ってから二十年以上経っていますが、エネルギッシュな様は当時と少しも変わっていません。私も負けずに頑張らねばと、帰途につく後ろ姿を見ながら気を引き締めたことでした。
昨日は、小さい頃からお世話になっていた先生にお会いしました。出会ってから二十年以上経っていますが、エネルギッシュな様は当時と少しも変わっていません。私も負けずに頑張らねばと、帰途につく後ろ姿を見ながら気を引き締めたことでした。
