東の散歩道

B型ヴァイオリニストのマイペースライフ

スペシャルコンサート

2022年11月29日 22時26分23秒 | 山形交響楽団

 明日はやまぎん県民ホールにて、ヴァイオリニストの古澤巌氏と山響のスペシャルコンサート。全曲古澤氏が弾き振りで演奏するという、豪華プログラムです。

 私は古澤氏とは初共演ですが、かなり前に「音楽の友」で、古武術から学ばれたと言う姿勢や体の使い方について記事を連載されており、毎回興味深く拝読していたこともあり、今回のコンサートを楽しみにしていました。

 内容はてんこ盛りのソロ曲で、聞いている方は大変楽しめますが、弾く方は気力・体力・集中力の勝負。ましてや全て弾き振りの古澤氏のしんどさと言ったらさぞや、、、と思うのですが、側からはそんな様子は全然見受けられません。私より年上のはずなのに。。。これも古武術から習得したもの故かはわかりませんが、確かに弾いている姿は全然無理がなく、まだまだもっと弾けますよ、と言う余裕さえ感じられます。ヴァイオリンが好きで仕方ない、といった風情です。

 超絶技巧あり、歌心ありの、ヴァイオリンの魅力を存分にご堪能いただけるコンサートです。平日の夜ではございますが、沢山のご来場、お待ちしています!

 

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世田谷ベース

2022年11月25日 22時46分25秒 | 

突然ですが、世田谷ベースってご存知ですか?私は友人に教えられて初めて知りました。所ジョージさんのテレビ番組ですが、その雑誌版もあるのです。その方は所さんの大ファンなので、私が知らないと言うと、そんな人がいるのか!信じられない!!という顔をされました。

しばらく経って、そんなこともすっかり忘れていたのですが、先日書店でその雑誌を見つけ、パラパラ読んでみましたら、これがなかなか面白かったので購入してみました。一冊丸ごと特集記事で成立していて、特集タイトルは「トコロ辞典」。様々な言葉を所さん流に解釈して書かれたものです。所さんって、もう長いこと芸能界で活躍していますが、昔から全然変わらず、飄々と、そして楽しげに生きている。それがまた実に自然で、羨ましい限りなのですが、この雑誌を読み、その理由がちょっとだけわかったような気がしました。

例えば「のりしろ」という言葉。本来は「紙を貼り合わせるとき、糊をつけるために設ける部分」ですが、所さん的解釈では、「面白いことが生まれるきっかけ。人間らしい感性を作るもの。喜びや楽しさや哀愁や怒りなどを感じるために必要なもの」なんだそうな。自分らしい時間軸で生きるとのりしろが生まれ、そこをどう使うかが面白いと。

ここで忘れてはならないのが、「のりしろ」は面倒くさい、という事。でも面倒くさい=生きている事なのです。そういう「一見手間で余計なもの」が人生を豊かにする、という事なのでしょうね。この考え方、是非見習いたいと思います。

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アフター ヤン

2022年11月21日 22時33分26秒 | 映画

 「コロンバス」のコゴナダ監督の最新作、「アフターヤン」を見てきました。コロンバスのように、美しく静謐な世界。扱っているテーマがAIの記憶という近未来的なものでありながら、鑑賞後に心に残ったのは、積み重ねてきた時間、大切な人と過ごした記憶の温かさという普遍的なものでした。

 ヤンは「テクノ」と呼ばれる人型ロボット。と言っても、私たちがイメージするロボットとは違い、見た目は人間そのもので、飲食もできるようです(お茶を飲むシーンがあります)。お茶の販売をしているジェイク、カイラ夫妻の元にやってきて、まだ幼い養女ミカの兄として面倒をみていたヤンが、故障からか、突然動かなくなったところから物語が始まります。ヤンを購入した夫婦は、なんとか彼が元のように動けるようにと奔走する過程で、1日に数秒だけ残すことが出来ていた彼のメモリーを見、ヤンと過ごしてきた時間の尊さを再認識すると共に、彼のもう一つの過去も知ることになるのです。

 ヤンは極めて理知的で穏やか。そうプログラミングされているのでしょうが、ジェイク、カイラ、ミカと交わすそれぞれの対話を聞いていると、そんなことは忘れるくらい純粋な感情のやりとりがあり、泣きそうになります。「お茶はどんな味ですか」と興味深々に尋ねるヤンに、うまく言葉では表現出来ない、と正直に話すジェイク。ただ昔見た映画を引き合いに、そのイメージを伝え、今度一緒にその映画を見ようと約束します。カイラとは、死について語り合います。終わりは何かの始まりだと思うか、と問うカイラへのヤンの答えが秀逸です。また、学校で友人に、今の両親は本当の親じゃないだろう、という意地悪を言われて傷つくミカへの励ましも、彼女の出自に対する敬意と愛情に溢れています。是非映画館でご確認頂けたらと思います。

 ヤンの残したメモリーには、しばしば木漏れ日のような、光と影の揺らぎが映し出されています。相反する要素が作り出す世界がこんなにも美しいことに、素直に感動します。使われているテーマ音楽は坂本龍一氏。シンプルながら奥深い味わいは、お茶の世界にも通ずるものがあるように感じました。多くの人に見てほしい映画です。

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soloists

2022年11月18日 22時46分43秒 | 山形交響楽団

 今週末は山響定期。今年度のテーマ、「soloistic」の真骨頂とも言えるプログラムです。全ての曲に、腕利きのソリスト達が大活躍するのですから。

前半のソリストは、先日コンサートマスターに昇格した平澤氏を筆頭に、山響首席が揃い踏み。こんな仲間達と日頃から一緒に音楽が作れることを、心から誇らしく思います。そして後半には、今や人気実力ともに屈指、藤田真央氏が登場です!お陰様で前売りチケットは、あっという間に即日完売、皆様お目が高い。藤田氏のブラームスは、力強さと繊細な抒情性を兼ね備えた、期待を裏切らない素晴らしさです。

チケットを入手できた幸運な皆様、是非一緒に音楽を楽しみましょう!

 

 

 

 

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老化を考える

2022年11月15日 23時29分30秒 | 雑記

 たまたまつけたテレビ番組で、老化を止める(途中から軽く見ただけなので、遅らせるというくらいのものなのかと想像しますが)ワクチンを開発した、という内容のものが放映されていました。法的な問題をクリアする期間も含め、5年後くらいに使えるようになるのでは、とのこと。

 ガン細胞の発生も減少し、運動能力も維持、アルツハイマー予防にも繋がると、良いこと尽くめ。夢のような素晴らしいお話です。

 しかし、です。そうなると、人は益々長生きになる。いや、長生きは素晴らしい、しかも元気で長生きなら尚更。しかし、、、そうなると、いつ頃、どんな理由で死ぬことになるのでしょうね?今「老衰」と定義される死亡原因も、「老」でも「衰」でもなく、突然死みたいになるんでしょうか?なんだか死因の判明が難しくなりそうな。。。

 ちなみに、人としての寿命は120歳くらいまでは可能なんだとか。まさかの人生120年時代が来る、ということなのでしょうか。いや、それはちょっと、、、、そうなると、年金、何歳から貰えるんですか?という、極めて現実的な疑問も湧いてきます。80歳定年とか、どんなに老化が止まっても無理だと思うんですけど。

 しかしこんな話まで出てくると、長く働けるための健康づくりは必須となりそうです。まずは日々の食生活に気をつけたいと思います。

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天高く

2022年11月12日 23時15分46秒 | 雑記
世界情勢は緊張に満ち溢れ、経済は混沌とした中で、法務大臣が仰天発言で辞任。日本、大丈夫か、、、と今更ながら暗い気持ちになる今日この頃です。
しかしながら、自然は人間界の雑音などどこ吹く風、廻る季節を美しく示してくれます。今日は晴天、青空をバックに輝く銀杏が見事です。
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天体ショー

2022年11月09日 22時29分25秒 | 雑記
昨夜は空を見上げた方が多かったのではないでしょうか。私も本番前後、そして休憩時間に、月を見守った一人です。舞台上で繰り広げられたオペラアリアを挟みつつという、贅沢な時間を堪能しました。

月食は日食ほど刺激的ではありませんが、眼にも優しく、広大な宇宙に静かに思いを馳せるのには向いているような気がします。深まる秋と共に仕事も慌ただしくなってきますが、少しでもゆっくり心を休める時間も、忘れないようにしたいと思います。
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五味太郎作品展

2022年11月07日 21時58分57秒 | 美術

天童市美術館にて開催中の「五味太郎作品展」に行って参りました。沢山の絵本でお馴染みのイラストは、見ればすぐに「あっ、これ知ってる!!」と思うはずです。

印刷された絵は見慣れていましたが、今回原画を見て、インクや紙質がダイレクトに反映した味わいに、改めて五味さんの絵のぬくもりを感じました。美しいデザインは、今みても新鮮です。

私が小さい頃にも側にあった絵本「きんぎょがにげた」の原画は、残念ながらありませんでしたが、ショップでポチ袋を発見!迷わずお買い上げです。久々に童心に返った休日でした。

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ヒューマン・ボイス

2022年11月05日 23時11分01秒 | 映画

 先日見た映画「ヒューマン・ボイス」。ペドロ・アルモドバル監督による、30分程度の短編です。実は最初は見る気がなかったのですが、たまたま上映時間前に映画館の近くにいたものですから、短編の気易さからフラッと寄ってみたのでした。

 なぜ見る気になったかというと、私が山響に入団した年に、定期で取り上げた作品が、プーランクのモノオペラ「人間の声」だったのです。映画と同じくコクトーの原作なので、大筋はオペラと同じです。しかし、、、印象がだいぶ違ってびっくりしました。

 一言で言えば、時代が変わるとこうなるのか、というところでしょうか。終わり方が違うのが決定的ですが、現代の女性はかくも強く(?)なったか、と。電話がスマートフォンで、ワイヤレスイヤホンを使っていたのも印象に残ります。コクトーが見たら、怒るか苦笑するか。いや、面白がってニヤリと笑うかもしれませんね。人間ドラマというよりは、アート作品を見たような気持ちになります。美術館に行くつもりでご覧になってみてはいかがでしょうか。

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郡山にて

2022年11月02日 22時51分42秒 | 山形交響楽団

 昨日は郡山にてスクールコンサート。恒例「二分の一成人式」コンサートでした。

 毎回感じるのですが、郡山の子供たちは、本当に一生懸命演奏を聴いてくれます。なぞなぞのような観客参加型プログラムでも、こちらが笑顔になる反応の良さ。コンサートが終わっても、我々が袖に引っ込むまで拍手したり手を振ったりしてくれるのです。日本の未来は明るい、と本気で思わせてくれます。

 山響も若手が続々と入団し、これから先の未来について思いを馳せることの増えた今日この頃。無垢な子供たちの見本になるよう、大人も頑張らなければなりませんね。

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