第8回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品です。ミステリーを読まない人には知られていない賞かもしれませんが、かの有名な海堂尊氏の「チーム・バチスタの栄光」も、この大賞を勝ち取ってデビューしたものです。友人がブログで薦めていたので、気になって読んでみました。
突然の火事で資産家の祖父、そして従姉妹を亡くし、自身も重度の火傷を全身に負った、ピアニスト志望の少女が主人公。コンクール優勝を目指して猛レッスンに励むも、怪しい陰が少女を襲い、やがて殺人事件が発生。。。というのが粗筋。こう書くとなにやら漫画の原作めいていますし、文章も少女の一人称で書かれているので増々その感が強まっていますが、見事な筆力で読者をぐいぐいクライマックスまで引っ張って行きます。ミステリーという性質上、ちょっと違和感を感じる部分がないわけではありませんが、登場人物に言わせる含蓄のある言葉など随所に魅力がちりばめられており、少しくらいの難は十分に補って余りある完成度といえるのではないでしょうか。作者は「おやすみラフマニノフ」という本も出していることからもわかりますが、ピアノのレッスンの描写などから、クラシックへの並々ならぬ愛情と知識を感じます。
最近クラシック音楽をモチーフにした小説をよく目にします。これがそのままクラシックへの関心につながってくれたら良いのですが。。。。?
突然の火事で資産家の祖父、そして従姉妹を亡くし、自身も重度の火傷を全身に負った、ピアニスト志望の少女が主人公。コンクール優勝を目指して猛レッスンに励むも、怪しい陰が少女を襲い、やがて殺人事件が発生。。。というのが粗筋。こう書くとなにやら漫画の原作めいていますし、文章も少女の一人称で書かれているので増々その感が強まっていますが、見事な筆力で読者をぐいぐいクライマックスまで引っ張って行きます。ミステリーという性質上、ちょっと違和感を感じる部分がないわけではありませんが、登場人物に言わせる含蓄のある言葉など随所に魅力がちりばめられており、少しくらいの難は十分に補って余りある完成度といえるのではないでしょうか。作者は「おやすみラフマニノフ」という本も出していることからもわかりますが、ピアノのレッスンの描写などから、クラシックへの並々ならぬ愛情と知識を感じます。
最近クラシック音楽をモチーフにした小説をよく目にします。これがそのままクラシックへの関心につながってくれたら良いのですが。。。。?