明日は文翔館にて、恒例となった山響のストリングスコンサート。なんとシェーンベルクの「浄夜」を指揮なしで演奏します。
「浄められた夜」という呼び方もされますが、何れにしても、基になったデーメルの詩のタイトルと同じものです。「浄める」、、、なんとなく日本では、宗教的な響きを感じる動詞ですが、ヨーロッパではどうなのでしょうか?気になって独語辞典を引いたところ、こちらの動詞は、キリスト教的には「変容させる」、一般的には「晴れやかにする、美しくする」という意味と書かれていました。詩を読むと、この一般的な用法だと、どうも鈍いというか、そぐわない感じがします。そう考えると、「浄められた」という訳はなかなか練られたもので、さすが根付いているだけありますね。
シェーンベルクと聞くと、「無調」ゆえに「聞きづらい」という印象を持たれがちですが、少なくとも初期に作られたこの曲は、そんなことはありません(調性ありますし)。後期ロマン派の耽美的な雰囲気に満ちていて、絵画でいうならウィーン分離派のクリムトの絵がよく似合います。正直、デーメルの詩には感銘を受けませんでしたが(原語じゃないから?)、音楽は本当に素晴らしいです。
なかなか生で聴く機会もないかと思います。文翔館にて19時開演です、ご来場お待ちしています☆